秋の日本民家園(18) - 秋の日本民家園_2014_Nov
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秋の日本民家園(18)

20.船越の舞台
何度見ても驚くものだと思う。最後の最後にこの舞台に至る上り坂は長く急勾配で、見に行く気を萎えさせかねないほどだ。でも、我慢していってみると、見事な舞台が眼前に。
船越の舞台の断面図
船越の舞台の断面図
舞台の真裏
舞台の真裏
奈落への入り口
奈落への入り口
正面に見えるのが回り舞台を回す仕掛け
正面に見えるのが回り舞台を回す仕掛け
垂れ下がっている棒を人が掴んで回した。イラスト通りだとすると、棒は4本だが、薄暗くて勘定し損ねた。
垂れ下がっている棒を人が掴んで回した
随分頑丈に作ったようだ
随分頑丈に作ったようだ
回り舞台の断面図
回り舞台の断面図
舞台正面側
舞台正面側_1
舞台正面側_2
舞台のクローズアップ
時々公演をする都合があるのか、照明用のランプが見える。その昔は、夜間の公演に際しては、ロウソクを使ったのだろうか。西洋でも、バロック時代の大作曲家たちは、演奏会の照明用にろうそくを使った。そのロウソク代を工面するのが大変な仕事だったと聞いている。日本ではどうだったのだろうか?薪能みたいなことをしたのだろうか?
舞台のクローズアップ_1
舞台のクローズアップ_2
舞台のクローズアップ_3

重要有形民俗文化財
 建物区分:歌舞伎舞台
 構造形式:正面入母屋造、背面切妻造、桟瓦葺、一部二階、桁行9.1m,梁行10.8m/側面出語付、桟瓦葺/背面庇付、桟瓦葺、桁行10.8m、梁行2.7m/側面楽屋付、切妻造、桟瓦葺、桁行5.3m、梁行7.3m
 建築年代:安政四年(1857)、墨書
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回り舞台を備えた漁村の歌舞伎舞台
この舞台は、もと志摩半島の漁村の神社境内にありました。建てられたのは江戸時代末期の安政四年(1857年)です。
屋根は正面が入母屋造、大棟(おおむね)には凝った鬼瓦を配しています。これに対し背面は切妻造で、鬼瓦も小さく単純です。こうした外観は、正面性を重視する舞台建築の性格をよくあらわしています。なお、鬼瓦や軒先瓦につく「若」の字は、舞台建築に若者組という伝統的青年組織が関わったことを記念するものです。
舞台両側の張出し部は出語りといい、上手(正面に向かって右側)は芝居の語り手の席、下手は寄付金を扱う会計係の席です。
舞台装置としては、直径三間(5.4m)の回り舞台、スッポン(せり上がり)のある花道、高所作業用の簀子(すのこ)等、歌舞伎芝居のために必要なものはほとんど備えています。
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見どころポイント!
 瓦の「若」の文字は、舞台の建築に若者組が関わったことを示しています。
 建物地下の奈落(ならく)は、回り舞台を回すための空間です。


付け足し
紅葉の様子
紅葉の様子_1
紅葉の様子_2
紅葉の様子_3


かなり長くなってしまいましたが、以上で『秋の日本民家園』シリーズは終了です。最後までお付き合いいただき、大変有難うございました。
AzTak
Posted by AzTak
投稿 2014年12月03日
最終更新 2014年12月03日

10 Comments

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keiko  

夜分の訪問すみません<(_ _)>(^-^)

凄い舞台小屋ですか?この下の回すことろは、ナラクっていいましたっけ?今でも歌舞伎でありますよね?
しかし、凄いなー、ドリフも真っ青なセットです。

2014/12/03 (Wed) 01:27

masa  

こんにちは。

こんな舞台で繰り広げられる演技、ロウソクの炎で見てみたいですね。

2014/12/03 (Wed) 12:38

土佐けん  

こんばんは

秋の日本民家園シリーズ、最終回お疲れ様でした^^
昔の建物を色々と楽しませて頂きました^^
回り舞台と言うのは歌舞伎などで使われるのと
同じ技法なんでしょうか?

2014/12/03 (Wed) 22:22

HARU  

こんばんは。

 考えれば、機械やロボットがなくても、たいがいのことは人力でなんとかなるのですね。かつて、そういう知恵がいっぱいあったわけで。地方の歌舞伎もこの底力。立派なもんです。感心しきりです。
民家シリーズ、説明も詳細に、いい勉強になりました。

2014/12/03 (Wed) 22:55

花さか爺サン  

こんばんは

日本民家シリーズ、楽しく拝見すると同時に昔の人の生活の知恵と言いましょうか、随所に取り入れられとても興味深いものでした。
それにAzTakさまのレポート詳細にわたり、懇切丁寧な説明でとても解りやすく勉強になりました。
更に沢山の写真が添付され見ているだけでも楽しかったです。

2014/12/04 (Thu) 18:08

AzTak  

Re: タイトルなし

> 夜分の訪問すみません<(_ _)>(^-^)

keikoさん、こんばんは。

> 凄い舞台小屋ですか?この下の回すことろは、ナラクっていいましたっけ?今でも歌舞伎でありますよね?

奈落は当然あります。現代では、皆機械を制御して行っています。昔は地下で聞こえてくる声を頼りに動き出したんでしょうね。私のようなガッチリ派がこの役をやらされたような気がします。

> しかし、凄いなー、ドリフも真っ青なセットです。

そうですね。

2014/12/04 (Thu) 20:39

AzTak  

Re: こんにちは。

masaさん、こんばんは。

> こんな舞台で繰り広げられる演技、ロウソクの炎で見てみたいですね。

本当にそうですね。ユラユラ揺らめくロウソクの照明に照らされて、幽玄な世界が現れたことでしょうね。
実は昨夜の秩父の夜祭も明かりは全てロウソクです。昔だっや風に強く長持ちする和ろうそくを使ったと思いますが、さすがにそこまでは。でもとても情緒があるものでした。

2014/12/04 (Thu) 20:43

AzTak  

Re: こんばんは

土佐けんさん、こんばんは。

> 秋の日本民家園シリーズ、最終回お疲れ様でした^^
> 昔の建物を色々と楽しませて頂きました^^
> 回り舞台と言うのは歌舞伎などで使われるのと
> 同じ技法なんでしょうか?

原理的には同じです。村の芝居よりかは少し上を行く小屋としては、金丸座、八千代座等があるようです。こちらは絶対に撮りたくなるような小屋のようです。
八千代座はともかくとして、金丸座は帰省の途中に如何でしょうか?金丸座は、天保6年(1835年)に建てられた、現存する日本最古の芝居小屋だそうです。

2014/12/04 (Thu) 20:52

AzTak  

Re: タイトルなし

> こんばんは

花さか爺サンさま、こんばんは。

> 日本民家シリーズ、楽しく拝見すると同時に昔の人の生活の知恵と言いましょうか、随所に取り入れられとても興味深いものでした。
> それにAzTakさまのレポート詳細にわたり、懇切丁寧な説明でとても解りやすく勉強になりました。
> 更に沢山の写真が添付され見ているだけでも楽しかったです。

古民家のシリーズは、ちょっと重かったかもしれません。近く、身も心も明るくなるように、『秩父夜祭り』を取り上げたいと思います。昼の写真は極彩色、夜の写真は幽玄。そんなふうに撮れているといいのですが、どうだったでしょう。

2014/12/04 (Thu) 22:09

AzTak  

Re: こんばんは。

HARUさん、こんばんは。

>  考えれば、機械やロボットがなくても、たいがいのことは人力でなんとかなるのですね。かつて、そういう知恵がいっぱいあったわけで。地方の歌舞伎もこの底力。立派なもんです。感心しきりです。
> 民家シリーズ、説明も詳細に、いい勉強になりました。

機械化・システム化も優れた職人とか優れた技術者のノウハウをトレースすることから始まったはずです。まずは手で行ったのが最初ですね。

今度は、近い内に『秩父夜祭り』を取り上げたいと思います。少し気楽に見ることができるものにまとめられたらと思っています。どうなるかわかりませんが。

2014/12/04 (Thu) 22:21

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