田浦 秋の見学会(2) - 田浦 秋の見学会_2014_Nov
FC2ブログ

田浦 秋の見学会(2)

海上自衛隊が世界でもトップレベルと言われているものが2つある。一つは潜水艦関連の技術。もう一つは掃海関連の技術。
イラン・イラク戦争においては、ペルシア湾にタンカー航行妨害用の機雷が敷設された。
湾岸戦争においてもイラク軍がクウェート沖合いに機雷を約1,200個敷設した。戦後に日本を含む国際部隊が掃海作業を行っている。とりわけ、紅海やペルシア湾には機雷が数個敷設されただけで、原油価格が大きな影響を受け世界経済が激しく動揺するため、近時テロ目的の機雷が各国により非常に警戒されている。
初めての海上自衛隊派遣に関して、賛否両論の激しい意見が飛び交った。私は危険性の高い機雷掃討に、世界トップレベルにある海上自衛隊が参加して安全性確保に寄与したことは、金銭のみの支援などとは比べ物にならない大きな国際貢献だったという立場に立つ。


掃海艦『はちじょう』の艦内を見る(1)
乗員63名の世界最大級の木造船舶。他の艦船のように鋼板を使用すると、どうしても磁気を帯び、磁気を検知するタイプの機雷、磁気をも作動条件の一つとしている複合型機雷、の餌食になってしまう。そのため、掃海艦艇は従来から木造船である。2016年就役予定の次期開発型は、負荷を軽減すべく、FRP船舶となる予定。
やえやま型掃海艦は深深度の機雷に対応できる機能を持つ。味方の潜水艦が安心して通行できるようにするわけだ。

掃海艦『はちじょう』_1
掃海艦『はちじょう』_2
随分、多数の見学者が乗船しているなあ
掃海艦『はちじょう』_3
掃海艦『はちじょう』_4
掃海艦『はちじょう』_5
『つしま』
はちじょうの反対側に停泊していた。艦体右側を見るのに都合が良いので、何枚か撮ってみた。
『はちじょう』と同型艦。大きさ的には取るに足らない艦船だが、2011年10月、バーレーン沖ペルシャ湾にてアメリカ合衆国とイギリス共催による多国間掃海訓練に日本として初参加した実績を持つ。

掃海艦『つしま』_1
掃海艦『つしま』_2
掃海艦『つしま』_3

「はちじょう」は、中期防衛力整備計画に基づく平成2年度計画掃海艦303号艦として、日本鋼管鶴見造船所で建造され、1991年5月17日起工、1992年12月15日進水、1994年3月24日に就役の後に第2掃海隊群第51掃海隊に配属された。
 ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
潜水艦隊のための航路啓開を主任務としており、従来の掃海艇では対処不可能な深深度に敷設された機雷への対処能力が付与されている。従来の海上自衛隊掃海艇と同様、磁気反応型機雷を避けるため木造であり、アメリカ海軍のアヴェンジャー級とともに、世界最大級の木造船舶となっている。


機雷の種類
機雷の種類
A-海中,B-海底,SS-潜水艦
1-浮遊機雷
2-浮遊機雷
3-係維機雷
4-短係止機雷
5-沈底機雷
6-CAPTOR機雷/魚雷射出型機雷
7-上昇機雷

機雷の作動方法
機雷の作動方法として大きく分けると触発機雷 (Contact mines) と感応機雷 (Influence mines) の2つに分けられる。触発機雷は艦船が接触することにより爆発する機雷で、触角機雷および水中線機雷などがある。ヘルツ式触角を用いた触角機雷は現在でも見ることができる。感応機雷は艦船の航行により発生する船舶特性により機雷が感応して作動する機雷で、触発機雷に比べると広い危害範囲を持っている。
過去には、感応機雷には艦艇の磁気により乱れた地磁気に感応する磁気機雷、艦艇の出す音響に感応する音響機雷、艦艇が航行することにより発生する負水圧を感知する水圧機雷、船体とスクリューなどの異種金属間で発生する電流を捉えるUEP機雷などが開発され、21世紀の現在では、これら複数のセンサーからの情報に基づく高度な起爆条件が設定できる複合機雷が主流を占める。

ロシア帝国の係維機雷。突起に触れると爆発する古典的な触発機雷。
ロシア帝国の係維機雷
曳航掃海具のフロート(浮標)
これらが『浮き』だなんて、釣り師の人が驚くような感じだが
曳航掃海具のフロート(浮標)_1
曳航掃海具のフロート(浮標)_2
曳航掃海具のフロート(浮標)_3
曳航掃海具のフロート(浮標)_4
曳航掃海具のフロート(浮標)_5
曳航掃海具のフロート(浮標)_6
複合掃海説明図
感応(磁気・音響)掃海というもの。『71式音響掃海具S-2改』による磁力発生と『85式磁気掃海具S-6』による音響発生との挟み撃ちで感応型の機雷を爆破させる。
複合掃海説明図
深深度係維掃海説明図
要は潜水艦を標的とする機雷をどう掃討するかの説明だ。係維掃海と機雷掃討とが一緒に描かれているが、よくわかりにくい。下記URLのほうが理解しやすそうだ。
深深度係維掃海説明図
機雷探知機AN/SQQ-32
可変深度式のソナー
機雷探知機AN/SQQ-32の写真は無し
説明図
機雷探知機AN/SQQ-32の説明図
SQQ-32VDS巻揚げ装置
SQQ-32VDS巻揚げ装置_1
SQQ-32VDS巻揚げ装置_2

上掲写真の説明図では掃海の仕組みが今ひとつ理解できなかったと思う。もう少しわかりやすい解説ページを見つけた。
比較的よく分かるのではないかと思われる解説ページヘjump
AzTak
Posted by AzTak
投稿 2014年11月12日
最終更新 2014年11月12日

15 Comments

There are no comments yet.

makira  

こんばんは!

AzTakさん、こんばんは!
掃海艦は木造ですか♪
考えてみれば当然なような気もしますね!
>次期開発型は、負荷を軽減すべく、FRP船舶となる予定。
という事で、 「FRP」を調べちゃいました!
「ガラス繊維 強化プラスチック」とのこと。
なるほど!ガラスでは察知されませんね!
華々しい巡洋艦等と比べると縁の下の力持ち的存在ですね♪

2014/11/12 (Wed) 01:41

masa  

こんにちは。

木造とは驚きでした。
掃海は裏方のようではありますが、ヒーロー鑑ですね。
こういった船のおかげで安心して航海が出来るのですね。

2014/11/12 (Wed) 11:37

のんびり熊  

AzTakさん

ホー 木造船とは知りませんでしたね。
機雷の掃海は、考えてみれば軍事技術の最たるモンかも知れません。
物騒な物を、事故無く処理するには、技術と慎重さが求められますからね。
なんのトラブルも処理能力が、その後を左右します。

2014/11/12 (Wed) 12:58

花さか爺サン  

こんばんは

掃海艇は木造とは知りませんでしたね。
海上自衛隊の派遣が物議をかもしましたが、結果的には派遣による成果が、国際的に認められ貢献できたことは非常に良かったと思います。

掃海艇は珍しい艦艇なので皆さん興味があるようで大勢の見学者ですね。
私も見てみたいと思います。


なので、皆さん興味が大きいのでしょうか大勢の見学者で賑わっているようですね。

2014/11/12 (Wed) 17:41

keiko  

こんばんは<(_ _)>(^-^)

Az様は戦艦を撮るの巧いですね!上からのものいいでしたら、すみません<(_ _)>

結構記事になさってますが、お好きなんですか?好きこそ物の上手なれって、いいましたっけ?

2014/11/12 (Wed) 22:00

土佐けん  

こんばんは

僕は余り詳しくないですが、戦艦は大好きです^^
こう言う画を拝見するとワクワクします♪
自衛隊の方が頑張ってくれているから日本が
守られているんですよね^^

2014/11/12 (Wed) 22:11

AzTak  

Re: こんばんは!

> AzTakさん、こんばんは!

makiraさん、こんばんは。

> 掃海艦は木造ですか♪
> 考えてみれば当然なような気もしますね!

船体外版が明らかに木の板であることを示していますよね。

> >次期開発型は、負荷を軽減すべく、FRP船舶となる予定。
> という事で、 「FRP」を調べちゃいました!
> 「ガラス繊維 強化プラスチック」とのこと。
> なるほど!ガラスでは察知されませんね!

今の機雷は磁気ばかりでなく、音なども作動条件になっているようです。ですから静音性なども求められるようです。FRPのほうが遮音効果もあるのかもしれません。

> 華々しい巡洋艦等と比べると縁の下の力持ち的存在ですね♪

他のものは、皆、大なり小なり先頭のためのものですが、この掃海艦艇に限っては、後始末の存在なんです。東京湾口とか関門海峡などに機雷を仕掛けられたら、日本の経済活動は麻痺してしまいます。

2014/11/12 (Wed) 23:01

AzTak  

Re: こんにちは。

masaさん、こんばんは。

> 木造とは驚きでした。

いまは、必ずしも磁気感応型の機雷ばかりではないんでしょうが、新旧取り混ぜて存在することでしょうから、危ない要素は排除するという思想なんでしょうね。

> 掃海は裏方のようではありますが、ヒーロー鑑ですね。
> こういった船のおかげで安心して航海が出来るのですね。

機雷数個を紅海に仕掛けたりしたら、原油価格がたちまち倍以上に跳ね上がり、マイカー自粛やむなしになるかもしれません。掃海隊は非常に地味な存在なんですが重要な働きをしていると考えています。。

2014/11/12 (Wed) 23:08

AzTak  

Re: AzTakさん

のんびり熊さん、こんばんは。

> ホー 木造船とは知りませんでしたね。

そうなんですよ。

> 機雷の掃海は、考えてみれば軍事技術の最たるモンかも知れません。
> 物騒な物を、事故無く処理するには、技術と慎重さが求められますからね。
> なんのトラブルも処理能力が、その後を左右します。

昔は、海面に浮かぶ船舶が機雷の標的だったんでしょうが、いまは、潜水艦の水面下での丁々発止のやりとりがあるようです。それで、この潜水艦をも標的にして、うるさい存在を遠ざけてしまおうということになってきているようです。
ということで中深度とか深深度とかに設置されている機雷をもケアしなくてはいけないんです。
『はちじょう』にもそういった機能があります。

2014/11/12 (Wed) 23:15

AzTak  

Re: タイトルなし

> こんばんは

花さか爺サンさま、こんばんは。

> 掃海艇は木造とは知りませんでしたね。

掃海艦も掃海艇も木造が基本です。

> 海上自衛隊の派遣が物議をかもしましたが、結果的には派遣による成果が、国際的に認められ貢献できたことは非常に良かったと思います。

掃海艦は掃海艇よりは若干大きいとはいえ、外洋上では情けないほどに小さな船舶ですから、途中で大変な目にあったかもしれませんね。大変だったようですが、完全に掃海ができたようで、良かったですね。

> 掃海艇は珍しい艦艇なので皆さん興味があるようで大勢の見学者ですね。
> 私も見てみたいと思います。
> なので、皆さん興味が大きいのでしょうか大勢の見学者で賑わっているようですね。

トンネルを見たかったのか、掃海艦を見たかったのか、はたまた、巡視艇を見たかったのか、田浦の街を総合的に見たかったのか、参加した人の思いはそれぞれでしょう。掃海艦を見たかった人が圧倒的に多かったかもしれませんね。

掃海艦を見る機会はそれほどありませんから、殆ど気が付かないくらいの公告(PR)でしたが、それに気づいて万障繰り合わせて参加したのかもしれませんね。

2014/11/12 (Wed) 23:25

AzTak  

Re: タイトルなし

> こんばんは<(_ _)>(^-^)

keikoさん、こんばんは。

> Az様は戦艦を撮るの巧いですね!上からのものいいでしたら、すみません<(_ _)>

有難うございます。ですが、同じ被写体を撮らせたら、もっとうまく撮る方が殆んどではないでしょうか。艦船に限らず船舶全般に言えることでしょうが、機能美にあふれています。私の好きな被写体です。
クルーズ船も勿論大好きですが、追っかけている内に乗りたくなるでしょうから、グッと我慢しています。

> 結構記事になさってますが、お好きなんですか?好きこそ物の上手なれって、いいましたっけ?

好きか嫌いかというより、気になっています。これで防衛が果たせるのかなって、いつも思うんです。実家が横須賀なので、他の方よりは取り上げる頻度が高いかもしれません。

2014/11/12 (Wed) 23:39

AzTak  

Re: こんばんは

土佐けんさん、こんばんは。

> 僕は余り詳しくないですが、戦艦は大好きです^^
> こう言う画を拝見するとワクワクします♪
> 自衛隊の方が頑張ってくれているから日本が
> 守られているんですよね^^

まあ、自衛隊だけが頑張っているわけではないでしょうが、防衛の大きな部分を担っていることはたしかでしょう。
戦闘が起きないように、国益が守られるように、政治家や外交官も頑張っているでしょうし、NPOの組織なども頑張っているのでしょう。このまま、戦争を回避できる国でありたいと願っています。

2014/11/12 (Wed) 23:44

-  

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2014/11/13 (Thu) 04:53

kaz  

おはようございます!

これだけの装備で、木造とは驚きですね!磁器に反応しない金属ってないんでしょうか? 自衛目的でも20mm機関砲でも凄い威力みたいですね~

使わなくていいにこした事はないですが・・・・

2014/11/13 (Thu) 07:34

AzTak  

Re: タイトルなし

> おはようございます!

kazさん、こんばんは。

> これだけの装備で、木造とは驚きですね!磁気に反応しない金属ってないんでしょうか? 自衛目的でも20mm機関砲でも凄い威力みたいですね~
> 使わなくていいにこした事はないですが・・・・

前に聞いた話では、金属板は使用している内に帯磁、つまり磁力を持ってしまうようです。そこに着目したセンサーをつければ金属の塊が近くを通った際に感応して起爆させられる。これが磁気感応式機雷の原理だそうです。
横須賀港には、艦船の磁力を消す消磁のための設備があるんです。それを定期的に利用するようなことをしているとか。
掃海艦艇は、そういうところに敢えて近づき、爆破作業を行うわけです。危険な要素は取り除くというのがやり方のようです。

ご質問の帯磁しにくい金属があるかどうかは、私にはわかりません。m(_ _)m

バルカン砲ごときでは、あまり海賊対策にはならないような気がします。海賊かどうかなんて目印をつけているわけではないのです。漁船が漂流しているように見せかけて、助け上げたらドスンとやられるというようなことが日常茶飯事なんです。バルカン砲は気休め程度でしょう。

2014/11/13 (Thu) 22:12

Leave a reply