ヴェルニー公園、瑞泉寺、永福寺跡、鎌倉宮、荏柄天神社(8)
瑞泉寺庭園
遺跡の発掘調査などでも思うことだが、放置しておくと簡単に土中に埋もれてしまうようだ。そうなると、知る人ぞ知る状態に捨て置かれたのか。瑞泉寺庭園は発掘復原できて良かった。発掘復原は私が大学生になった頃のことか。そんなに昔のことじゃなかったんだ。称名寺庭園同様、よくぞ復原できたものだ。
鎌倉時代末期、夢窓疎石が瑞泉寺を興したときに作られた庭園で、境内の奥を限る錦屏山の山頂に偏界一覧亭と呼ぶ亭があり、これに登る急坂と坂の下の池とが亭の前庭となっている。これは池畔にあった方丈書院の庭園でもある。凝灰岩の岩盤をえぐり削って作り出された特殊の意匠をあらわしている。従来池をはじめ全域にわたって埋没、荒廃していたのを、昭和44~45年に発掘復原した。日本の庭園史上最も重要な位置を占める石立僧夢窓疎石の、初期の作庭遺構であり、鎌倉に残る鎌倉時代の唯一の庭園として、また書院庭園の濫觴をなすものとして貴重である。
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夢窓疎石の作と伝えられる本堂(仏殿)背後の庭園は、1970(昭和44)~1971(昭和45)年にかけて発掘され、復元されました。橋をわたり、十八曲がりと呼ばれる石階を上ったところに偏界一覧亭という小さな建物があります。ただし、現在、十八曲がりは立ち入り禁止。偏界一覧亭は非公開です。
凝灰岩からなる山を削った垂直な岩盤には、いくつもの洞窟がつくられています。なかでも最も大きいものを天女洞といいます。
瑞泉寺庭園が見えてきた
最初に断っておくが、超広角レンズを持参し忘れて、横への展開が有る庭園をぶつ切りでしか撮ることができなかった。それが残念でならない。


十八曲
画面左側の部分は『十八曲』と呼ばれる登山路。残念ながら現在は立入禁止となっている。したがってこの上にある偏界一覧亭にも立ち入ることができない。



庭園の様子
岩壁には、水月観の道場としての「天女洞」と「坐禅洞」が掘られ、前面は貯清池となっている。

既出の画像だが、こちらの部屋から見るのが一番風情があるかも知れない。もしくは、立入禁止になっている高い位置からの俯瞰も良さそうだ。

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