川崎市立日本民家園(10) - 川崎市立日本民家園_2014_Jun
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川崎市立日本民家園(10)

(13)広瀬家住宅(ひろせけじゅうたく)《関東の村》
いろいろな意味で驚かされるに違いない住宅だ。まず、茅葺きの軒が屈まなければ入ることができないこと。そして土座であること。びっくりさせられっぱなしだった。
土座はすきま風などが入らないから、案外居住性は良いとのことだ。但し、虫が這い出ることがあるのが難点とか。

神奈川県指定重要文化財
旧所在地:山梨県甲州市塩山上萩原
建物区分:農家
構造形式:切妻造、茅葺、桁行14.5m、梁行8.9m
建築年代:17世紀末期
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芝棟と土座のある甲州民家
甲府盆地の民家は切妻造の妻壁に柱を見せ、屋根中央を「突き上げ二階」とする形式が知られています。この家も移築前はそのような姿でしたが、調査の結果、当初は二階がなかったことがわかりました。屋根裏を養蚕に利用しはじめたことにより、突き上げ二階としたのです。
構造は、内部の四本の太い柱を中心にして組み立てられています。これは「四つ建(よつだて)」と呼ばれるもので、甲州の古式な手法です。屋根の頂上はイワヒバを植えた「芝棟(しばむね)」になっています。内部には土間と並んでイドコと呼ばれるムシロ敷の居間があります。床板を張らないこのような床を「土座(どざ)」といい、ムシロの下は地面をつき固め、茅束(かやたば)が敷き詰められています。

外観
異常に低い軒。風の強い山の斜面にあったため、軒を低くしていたそうだ。また、屋根の頂上はイワヒバを植えた「芝棟(しばむね)」になっているそうだ。写真でわかるだろうか。ゴミではないのだ。
外観_1
外観_2
内部
ドジ
決して私のことを指しているのではない。四つ建ということがわかるだろうか。
ドジ
四つ建イラスト
イドコ
地面の上に茅束とむしろを敷いた土座であることが明白。初めての体験で、非常に驚いた。私は我慢できただろうか。微妙だけど、住み慣れればそんなものと思ったかもしれない。
イドコ_1
イドコ_2
土座のイラスト
ウマヤ
農機具の展示スペースになっていた
ウマヤ
移築前の写真
今よりちょっと複雑な構造になっていたようだ。軒も今よりは高い感じに見える。当初は二階がなかったが、途中から屋根裏を養蚕に利用しはじめたことにより、突き上げ二階としたそうだ。写真はその時のもので、今の様子は当初に戻したということになろう。
移築前の写真
ドジ
当時の道具と共に
ドジ
ザシキとナカナンド
ザシキは土座で、ナカナンドは板張りの床になっていたようだ。それにしても客をもてなす部屋も土座だったのか。質素倹約を徹底させていたようだ。
ザシキとナカナンド
機織りをしていたのだろうか
機織りをしていたのだろうか
広瀬家の間取り
広瀬家の間取り
AzTak
Posted by AzTak
投稿 2014年07月01日
最終更新 -0001年11月30日

18 Comments

There are no comments yet.

dさん  

こんにちは

古民家も、その土地によって色んな建て方があるんですね
総じて、どこも同じなのが、うまやが人間の住まいと同じ建屋内に
あることでしょうか

ところで、昔の家には寝室なんてなかったようですね
若夫婦なんか、どうやっていたのか・・げすの考えでしてφ(・ω・)

2014/07/01 (Tue) 05:17

梅サクラ  

こんにちは♪

甲州盆地特有の造り方なのでしょうか。
気候風土にあわせての知恵がかいま見えますよね。
外観の軒が低いのにも驚きました。
外に立っている、人と比べると更にわかりました。
座敷などが土座と言うんも驚きです。

詳細な写真説明、ありがとうございました。
丁寧に拝見させていただきました。

2014/07/01 (Tue) 12:47

HARU  

こんにちは。

イドコが土座。たしかにコンクリのように固めているので夏はひんやりとして案外いいかも。でも冬は底冷えするでしょうね。衣類も、寝具もいまのような防寒ではないし。雨を凌げるだけましと言えばそれまででしょうが、現代人にはとてもまねができない暮らしです。豊かになり便利になった暮らしを振り返るためにも貴重な資料だと思います。

2014/07/01 (Tue) 13:15

masa  

こんにちは。

質素な昔の生活が偲ばれますね。
土座ですか?まったく馬と同じようなところでの生活ですね。
畳ではなく藁のむしろ敷き!痛くて座れそうもないですね。

2014/07/01 (Tue) 13:17

モカ  

こんにちは

今までの古民家とは違いますね。
低い軒下、私なら屈まなくても大丈夫な気がしますw
土座は今の暮らしから見たら居心地悪そうです^^;
でもこれが普通だったんですよね。

2014/07/01 (Tue) 13:18

花さか爺サン  

こんにちは
川崎市立日本民家園には、各地の昔の住宅が沢山展示されているのですね。
土地柄による建築方法の違いや身分と言いましょうか・・・・・
名主、組頭、網元、農家の住宅がそれぞれ建築様式が違い、格差があるように思いますが、私の思い過ごしなのでしょうか~~~
広瀬家住宅(農家)の住宅は17世紀の建築とはいえ土間にムシロやカヤを敷き詰めてその上で暮らしていたようですが俄かには信じ難い気がします。
客をもてなす座敷も土座で、機織機の隣にあるのは仏壇だと思いますが、仏間もなく土座に直においてあるのですね。

質素倹約とはいえ、これまでの住宅と比べ大きな違いですね。

2014/07/01 (Tue) 13:32

のんびり熊  

AzTakさん

こんにちは
今でも山梨県に行くと、稀に萱葺の家が有り、屋根にイワヒバが有ります。
ムカシ、小学校の頃、山梨県釜無川の岸(片側が20~30mの絶壁になっている)の崖にイワヒバを採りに行きました。
それが今も庭の石などに植えられています。
現在そんなことをすれば、叱られただけでは済まないかな。

2014/07/01 (Tue) 14:46

AzTak  

Re: こんにちは

dさんさま、こんばんは。

> 古民家も、その土地によって色んな建て方があるんですね
> 総じて、どこも同じなのが、うまやが人間の住まいと同じ建屋内に
> あることでしょうか

そうなんですね。今まで見てきた古民家は皆厩が同一家屋内にありましたね。
私が子供の頃の田舎では、厩は別棟にありました。東北の最南端で目の前が海だったので、それほど寒くはなかったのかなあと思っています。九十九里の作田家も網元で馬がいらなかったのか、厩が家屋内にあったわけではなさそうです。
どう考えても、臭いし、うるさいし、…凍死するほどでなければ…


> ところで、昔の家には寝室なんてなかったようですね
> 若夫婦なんか、どうやっていたのか・・げすの考えでしてφ(・ω・)

そもそも跡取り以外は妻帯独立はせずだったようです。跡取り夫婦は、何か理由をつけて2人きりになる時間をつくってもらったりしていたのでしょうかね。今みたいに、ラブホテルに行くようなことはできませんでしょうから。

2014/07/01 (Tue) 17:45

AzTak  

Re: こんにちは。

HARUさん、こんばんは。

> イドコが土座。たしかにコンクリのように固めているので夏はひんやりとして案外いいかも。でも冬は底冷えするでしょうね。衣類も、寝具もいまのような防寒ではないし。雨を凌げるだけましと言えばそれまででしょうが、現代人にはとてもまねができない暮らしです。豊かになり便利になった暮らしを振り返るためにも貴重な資料だと思います。

本当に驚かされました。それで、説明の人にしつこいと思われるくらい確認しました。
ボランティアのおじさんによれば、夏はひんやりして快適。冬も、茅を敷き、その上にむしろを敷くので、案外に暖かい。隙間風も入らないので、思ったよりも快適だと。
ただ欠点は虫が出てくることだそうです。(ΦωΦ)フフフ…

2014/07/01 (Tue) 18:40

AzTak  

Re: こんにちは。

masaさん、こんばんは。

> 質素な昔の生活が偲ばれますね。
> 土座ですか?まったく馬と同じようなところでの生活ですね。

馬さん並ですか。なるほどねえ。

> 畳ではなく藁のむしろ敷き!痛くて座れそうもないですね。

現代の日本人はイイ生活をしていますからね。此処での生活は、想像もつかないような厳しい生活だったことは否めないでしょうね。まあ、慣れるとすぐに平気になってしまうのではと思いました。
ただ、私は膝の大怪我をしてから、つかまるものがないところで立ち上がるのがちょっと大変な状況で、できれば現代生活の方でいきたいと思いました。

2014/07/01 (Tue) 18:56

AzTak  

Re: こんにちは♪

梅サクラさん、こんばんは。

> 甲州盆地特有の造り方なのでしょうか。
> 気候風土にあわせての知恵がかいま見えますよね。

特有の作り方かどうかまでは知りませんが、かなり独特の建物ですね。

> 外観の軒が低いのにも驚きました。
> 外に立っている、人と比べると更にわかりました。

確かの強烈な風よけにはなったのでしょうが、薄暗くて閉口したのではなかったかと思いました。

> 座敷などが土座と言うんも驚きです。

あれは本当に本当に驚きました。居住性がどんなものか寝転がってみたいと思いましたが、いい年をこいてやるのも憚られました。(^_^;)

> 詳細な写真説明、ありがとうございました。
> 丁寧に拝見させていただきました。

こちらこそ有難う御座いました。
川崎市教育委員会の説明が下記URLにあります。ご参考まで
http://www.city.kawasaki.jp/880/page/0000000273.html

2014/07/01 (Tue) 18:59

AzTak  

Re: こんにちは

モカさん、こんばんは。

> 今までの古民家とは違いますね。

そうですね。

> 低い軒下、私なら屈まなくても大丈夫な気がしますw

そうですか。でも殆どすべての人が使えそうな高さでしたから、気をつけてくださいね。

> 土座は今の暮らしから見たら居心地悪そうです^^;
> でもこれが普通だったんですよね。

普通だったかどうかまではわかりませんが、この地域ではそれほど稀有の例ではなかったようです。
虫が苦手な人にはちょっとやりきれない感じかもしれません。
予備知識無しに見たものですから、本当に驚きました。

2014/07/01 (Tue) 19:04

AzTak  

Re: タイトルなし

> こんにちは

花さか爺サンさま、こんばんは。

> 川崎市立日本民家園には、各地の昔の住宅が沢山展示されているのですね。

そうですね。もう少し続けるくらいはありました。(^_^;)

> 土地柄による建築方法の違いや身分と言いましょうか・・・・・
> 名主、組頭、網元、農家の住宅がそれぞれ建築様式が違い、格差があるように思いますが、私の思い過ごしなのでしょうか~~~

地域環境の差が相当にあったのだと思います。出る釘は打たれる時代だったでしょうから、格差は若干あったのかもしれませんね。

> 広瀬家住宅(農家)の住宅は17世紀の建築とはいえ土間にムシロやカヤを敷き詰めてその上で暮らしていたようですが俄かには信じ難い気がします。
> 客をもてなす座敷も土座で、機織機の隣にあるのは仏壇だと思いますが、仏間もなく土座に直においてあるのですね。

そうなんです。随分ショックを受けましたか。そういう暮らしをしていたところもあったようです。
現代に生まれてきてよかったのは、そういうところかもしれません。

> 質素倹約とはいえ、これまでの住宅と比べ大きな違いですね。

たしかにそうですね。でも、住めば都だったのかも。この後、竹簀子の家が出てきます。出っ張りが当たって痛いのはそちらだったかもしれません。
我が家はそんな贅沢な家ではありませんが、大事に使おうと思うようになりました。(^_^;)

2014/07/01 (Tue) 19:16

AzTak  

Re: AzTakさん

> こんにちは

のんびり熊さん、こんばんは。

> 今でも山梨県に行くと、稀に萱葺の家が有り、屋根にイワヒバが有ります。

そうなんですか。今度通りかかったら、ぜひとも写真に鳥、見せていただきたいものです。

> ムカシ、小学校の頃、山梨県釜無川の岸(片側が20~30mの絶壁になっている)の崖にイワヒバを採りに行きました。

ちょいと遠征すれば、山梨だったんですね。そして、のんびり熊さんはワンパク坊主だったようですね。

> それが今も庭の石などに植えられています。
> 現在そんなことをすれば、叱られただけでは済まないかな。

盆栽がお好きなんですか。なかなか味わい深そうですね。でも、危ない場所にあるようですから、無茶しないでいただきたいと思います。

2014/07/01 (Tue) 19:23

ララ  

人と馬が一緒に暮らす、それだけ貴重だったんですよね。
それにしても直にゴザが敷いてありそこで生活とはビックリです。
慣れればいいんでしょうかね。

2014/07/01 (Tue) 21:38

土佐けん  

こんばんは

え~~板も張らずに茣蓙だけですか?
寒そうだし、足も腰も痛くなりそう(^^;
昔の人は偉かったんですね~~
今の生活がどれだけ素晴らしいか
画を見せて頂き、再認識しました^^

2014/07/01 (Tue) 21:53

AzTak  

Re: タイトルなし

ララさん、こんばんは。

> 人と馬が一緒に暮らす、それだけ貴重だったんですよね。

そうだったと思います。いまはトラクタなどに取って代わられましたが。

> それにしても直にゴザが敷いてありそこで生活とはビックリです。
> 慣れればいいんでしょうかね。

ボランティアの説明者の方は、そんなにひどいものじゃないと力説していました。
多分、いろんな人から質問があるから、自分で寝転がったりして、耐えられるものなのか自ら試してみたんだと思います。ただ、私は見た段階で驚いてしまって、…。
確かに隙間風などはシャットアウトできますよね。うーーん。

2014/07/01 (Tue) 22:31

AzTak  

Re: こんばんは

土佐けんさん、こんばんは。

> え~~板も張らずに茣蓙だけですか?
> 寒そうだし、足も腰も痛くなりそう(^^;

冬はゴザの下に茅を敷いたりもしたようです。
多分、私は耐えられる方だと思っています。ただし、寝ている時に虫に顔の上を歩かれるのはあまり気分が良くないことかも。

> 昔の人は偉かったんですね~~
> 今の生活がどれだけ素晴らしいか
> 画を見せて頂き、再認識しました^^

今と比べれば、想像を絶する話ということになってしまうでしょうね。まあ、比べずに耐えられるかなんでしょう。そして、多少、不満があっても現在の暮らしを大切にすることも大切なことでしょう。

2014/07/01 (Tue) 22:37

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