江戸東京たてもの園(5) - 江戸東京たてもの園_2012_December
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江戸東京たてもの園(5)


昨年末中断していた江戸東京たてもの園の紹介を再開します。


植村邸(E9)

当時の最先端を行くモダンさだったのか。貴金属商の主自身が建物をデザインしたようだ。お向かいの丸二商店の看板建築は、普通程度の贅沢さの銅板加工だろう。それに対して、この植村邸は、凝りに凝った銅板加工を施している。
当時の耐火建築だというが、『これくらいで耐火性能があったとは思えない』と私が疑問を口にすると、説明担当のボランティアに焼夷弾の痕を見せられた。そして、『この建物があった辺りは全滅だったようだ。ここだけが無事残った…』とのこと。してみると、想像以上に耐火性能があったということになろう。それにしても、すごいものだ。

正面
すごく立派なものだ
植村邸正面
背面
背面まで銅板を張ったのは珍しいと思う
植村邸背面
手の込んだ銅板加工
造らせた施主の理想と請け負った職人の腕の高さとが見事に相まって、このようなものに仕上がったのだろう。
手の込んだ銅板加工_1
手の込んだ銅板加工_2
手の込んだ銅板加工_3
手の込んだ銅板加工_4
焼夷弾の痕
焼夷弾の痕

丸二商店の向かいに「植村邸」が移築されている。建築主の植村三郎氏自身の設計で、昭和2年(1927)中央区新富二丁目に貴金属を扱う商店として建設された。木造三階建の建物であり、都内の看板建築の中でももっとも完成度の高いものの一つであるという。正面を覆う銅版は装飾的に仕上げられ、特に軒中央部分のア-チの装飾は見事である。2階は和風の造りになっているが、全体的には洋風にまとめられている。特に2階の窓の上にあるアーチ部分の飾りは凝ったもので、その中央はローマ宇の「U」と「S」を重ねたようなデサインとなっている。これは、「植村三郎」のイニシャルか、「植村商店」をあらわすものと考えられる。
この植村邸を建てるにあたって、その仕事を任された職人が現場で銅板を加工しながら、少しずつ作業を進め、数年がかりで作り上げたという。店と居住空間との境界に見ることのできる香(こう)の図組子の摺りガラス戸や菱組欄間など、内部装飾にも見るべきものが多い。施主白身のデザイン意欲と施工にあたった職人の技が建物全体にあふれている。

AzTak
Posted by AzTak
投稿 2013年01月02日
最終更新 -0001年11月30日

10 Comments

There are no comments yet.

dさん  

あけましておめでとうございます

この写真、最後の弾痕が目に焼きつきました。
今の若い人に焼夷弾といっても、なんのこっちゃと笑われそうですが
私は、当時はまだ幼少でしたが、名古屋の空襲のことは覚えています
犬山から、名古屋が燃えているのがはっきり見えましたから

こう云った歴史の傷跡は、いつまでも残して、語り次いで欲しいですねえ


2013/01/02 (Wed) 06:16

ぽん太  

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

これまた凄い耐火性能のありそうな
建物ですね、田舎にして
まず目にすることのない建築物です。
珍しい写真ありがとうございます。

2013/01/02 (Wed) 09:55

AzTak  

Re: あけましておめでとうございます

dさん、こんにちは。駅伝を見ながらアクセスしています。同郷の柏原くんの後輩たちが頑張る東洋大を密かに応援しながら。

> この写真、最後の弾痕が目に焼きつきました。
> 今の若い人に焼夷弾といっても、なんのこっちゃと笑われそうですが
> 私は、当時はまだ幼少でしたが、名古屋の空襲のことは覚えています
> 犬山から、名古屋が燃えているのがはっきり見えましたから

そうですか。dさんは同年代かと思いましたが、ちょっと上なんですね。目上の方に対する敬意が足りませんでした。m(_ _)m
あの傷跡が焼夷弾によるものだと知ったときは、少しショックでした。歴史上の証拠なんですね。

> こう云った歴史の傷跡は、いつまでも残して、語り次いで欲しいですねえ

本当ですねえ。

2013/01/02 (Wed) 11:47

AzTak  

Re: タイトルなし

> 明けましておめでとうございます。
> 今年もよろしくお願いします。

ぽん太さん、こんにちは。そして、新年あけましておめでとうございます。

> これまた凄い耐火性能のありそうな
> 建物ですね、田舎にして
> まず目にすることのない建築物です。
> 珍しい写真ありがとうございます。

当時としては、随分贅を凝らした建物なのは確かなんでしょうね。まあ、商いの性格からあまりミミッチイものは建てられなかったのかも知れません。それにしても、銅板は想像以上にタフな建材なんですね。

2013/01/02 (Wed) 11:52

SONOMI  

あけましておめでとうございます
銃弾のあとなど 凄く頑丈な建物ですね
なかなか見れない部分もアップで見せていただき 楽しませていただきました

今年もどうぞよろしくお願いいたします
私どももカメラの勉強していきたいと思っております

どうぞ素晴らしい一年になりますように

2013/01/02 (Wed) 15:20

AzTak  

Re: タイトルなし

> あけましておめでとうございます

SONOMIさん、こんばんは。そして、新年あけましておめでとうございます。

> 銃弾のあとなど 凄く頑丈な建物ですね
> なかなか見れない部分もアップで見せていただき 楽しませていただきました

平日の昼下りに行ったらボランティアの係員が熱心に説明してくれるので、行きがかり上、真剣に聞かざるを得なかったのです。まあ、その結果でした。

> 今年もどうぞよろしくお願いいたします
> 私どももカメラの勉強していきたいと思っております
>
> どうぞ素晴らしい一年になりますように

カメラは今よりはうまくなりたいとは思いますが、なかなか進歩しません。特に夜間の撮影は連戦連敗です。
説明を書くに当たり、絶句しない程度の写真が撮れれば本望です。

今年もよろしくお願い致します。

2013/01/02 (Wed) 16:45

君平  

明けましておめでとうございます。
昨年はたくさんのご訪問ありがとうございました。
本年も、より一層のご愛顧を賜りますよう、心よりお願い申し上げます

新年、二日目から平常運転とは流石は気持ちの切り替えが早いですね。
私の場合、何だか休みが続いてしまって、ダラダラ状態です。
あと、運動不足もあってか、ちょっと出かけないとという感じです。
気持ちが元に戻ったら、また宜しくお願い致します。

2013/01/02 (Wed) 18:49

AzTak  

Re: タイトルなし

> 明けましておめでとうございます。

君平さん、こんばんは。そして、新年あけましておめでとうございます。

> 昨年はたくさんのご訪問ありがとうございました。
> 本年も、より一層のご愛顧を賜りますよう、心よりお願い申し上げます

こちらこそよろしくお願い致します。

> 新年、二日目から平常運転とは流石は気持ちの切り替えが早いですね。

二日目から平常運転のつもりでしたが、何だか駅伝を見ているうちに腰が座ってしまって、どこにも行かずじまいでした。喉の痛みが収まっていたら、またまた駒沢に行って小嶺監督のご尊顔を拝見するか、多摩川浅間神社と多摩川台公園にでも行って、富士山を眺めたりしようかと思っています。

> 私の場合、何だか休みが続いてしまって、ダラダラ状態です。
> あと、運動不足もあってか、ちょっと出かけないとという感じです。
> 気持ちが元に戻ったら、また宜しくお願い致します。

身体はいつも動かせる状態にしておいたほうがいいですよ。って、メタボの私に言われたくないですよね。
まあ、ボチボチといきましょう。

2013/01/02 (Wed) 19:17

kozoh55  

明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。
看板建築、詳しく教えて下さって感謝です。
焼夷弾の痕が残っているんですね。
全く気付かなかったですし、その威力の
凄さを改めて感じましたね。
カッコイイロゴには主の方の
強い思いが表現されているとは、
改めて感動しました。

2013/01/03 (Thu) 00:08

AzTak  

Re: 明けましておめでとうございます。

> 今年もよろしくお願いします。

kozoh55さん、こんにちは。今年もよろしくお願い致します。

> 看板建築、詳しく教えて下さって感謝です。
> 焼夷弾の痕が残っているんですね。
> 全く気付かなかったですし、その威力の
> 凄さを改めて感じましたね。
> カッコイイロゴには主の方の
> 強い思いが表現されているとは、
> 改めて感動しました。

銅板加工の傑作でしょうね。すごく粋ですね。ところで、看板建築というのは銅板加工の建物と同じ事だと思っていたんですが、大間違いのようです。その内、そのことに触れていきます。

2013/01/03 (Thu) 11:25

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