等々力渓谷~九品仏浄真寺(4)
何度も代り映えのしない寺院を取り上げて恐縮至極だ。だが、私の好きな寺院で、何かあると足が向いている。
今回は、ニコンのフルサイズ中級機に純正レンズを装着してからは初めての撮影で、少しは今までと違った画像になるかもしれない。なお、かねてから建築中だった閻魔堂が完成し、ちょっとだけ山門付近の感じも変わった。そんな浄真寺の様子を取り上げる。
九品仏駅の改札前
何度も説明しているように,改札口の真ん前が踏切になっている。かなり奇異な感じを受ける。この前の道を左側に進む。

参道
参道って、普通はその先に山門があり、真っすぐ行けば本堂に突き当たる。そういうふうになっていると思うが、この寺院に限ってはそのようにはなっていない。おそらく、世田谷城の支城である奥沢城の敷地を境内にした関係から、そうなっているのだろう。

この石柱は随分と古めかしい。字体が古い。明治32年(1899年)か。う~~ん、120年前だ。その頃はこの近辺で猟銃をぶっ放していたのだろうか?昔は、先程の等々力渓谷にもこの境内にも、野鳥ばかりでなく、たぬきなどもたくさんいたのだろう。


結構長い参道だ


総門
山門かと思うかもしれないが、まだ総門なのだ。江戸時代、寺院の新設は原則として不許可だった。それが浄土宗の寺院として設立が認められた。例外中の例外だったのだろう。このあたりは日蓮宗の不受不施派の勢力が強い土地で、道標などを掲示するにあたっても悶着があったようだ。




総門をくぐる
すぐ右手にあった古ぼけた閻魔堂が撤去され、左手に新しい閻魔堂が建てられた。

旧い閻魔堂の手前の道
何だか知らないが、石像がたくさんある境内だ。よほど台所事情が豊かなのかなあ。




新しい閻魔堂
新しすぎて重みがつかない。三途の川も有るのか。う~~ん。


何度見ても怖い閻魔大王
脇に控えていた奪衣婆は見当たらなかった。このコンビだと小心者の私は震え上がったのだが、…。垂乳根の妙におどろおどろしいあの像。劣化が目立っていたので修復中なのかもしれない。


山門(仁王門)が見えた
参道と総門とからきっちり左折方向にある。カクカクと方向転換をする感じだ。このあたりの紅葉は実に素晴らしい。新編武蔵風土記によれば、その昔は、総門をくぐった正面に中門があったようだ。
