北鎌倉の花さんなどを楽しむ(7)
鐘楼門
鎌倉では珍しい唐様の鐘楼門。1階には山門があり、2階には花頭窓と梵鐘とが下げられている。2007年に再建された鐘楼門は石川丈山の書といわれる扁額『山居幽勝』の額が掲げられ、花頭窓のある上層には1649年(慶安2年)の梵鐘が吊るされている。割と最近再建されたものなんだ。旧鐘楼門は江戸後期のものだそうだ。そこには一部に古材が使われていたようで、それ以前のものもあったのかも知れない。旧鐘楼門は他の建物と一緒に、関東大震災で被災したようだ。
『山居幽勝』は『山の住まいは幽玄で素晴らしい』という意味合いだろうか?



裏側から撮ったもの。扁額が見えない代わりに梵鐘が見えたのだが、写真にはハッキリとは写っていなかった。

本堂
曇華殿と呼ばれる仏殿。浄智寺の本堂にあたる。本尊は室町期作の木像三世仏坐像で県指定の重要文化財。各如来は衣の裾を台座に長くたらした様式で、鎌倉仏の特徴をよく表した姿だそうだ。
「曇華」は三千年に一度咲くという「優曇華」のことで、めったにない珍しい花であることから、貴重な仏堂という意味が込められているのだそうだ。気宇壮大な話だなあ。
外観

堂内の様子

木像三世仏坐像を拡大してみた。左から『阿弥陀・釈迦・弥勒』の各如来。『過去・現在・ 未来』の時を象徴しているそうだ。尊顔が黒光りしているのは下地の黒漆が出てきているからなのだろうか?

鎌倉三十三観音霊の一つ観音菩薩像
曇華殿の背後に祀られている。木造観音菩薩立像で、南北朝時代に作られたようだ。気が付かない方がほとんどのようだ。

客殿と庭の様子
庭側から見た様子



正面入口からの様子
こんなふうに庭が見える。次回分で詳しく取り上げる。

庭
境内は「浄智寺境内」として国の史跡に指定されているそうだ。もちろん庭だけのことではないが、庭にも独特の雰囲気がある。







