墓参りかたがた(3)
何度訪ねても良いものは見飽きることがない。特別な飾り立てがなくても、結婚式の写真撮影などがなされていようとも。何があっても外せない。この日も結婚式が入っていたようで、一部撮影できない状況だったのが残念。
門扉の辺り
今日も素敵な洋館が待っていてくれると思うと、胸がときめく


庭から見た外観
高級住宅であることが一目瞭然。いつ見てもため息が出てしまう。



こんな飾りも



ニッチ
往時には何が飾られていたのだろうか?寄宿舎時代には、間違いなくマリア様の像が飾られていたのでは。

ダイニングルームほか
飾り立てがないとかなりさっぱりした感じだなあ。それもまた味わいがある。



大広間とパーム・ルーム

暖炉の上部にはロゼット模様が刻まれてある

サンルームならぬパームルーム。それこそセレブ中のセレブだった証だ。



2階廊下
幅が広いなあ。西洋人には当然なのかな。

べリック氏の執務室
こんな環境で仕事をしてみたいものだ

寝室
夫人の趣味で統一されている

サンルーム
ここに招かれた人は、殆どいなかったプライベート領域だったのでは

イギリス人貿易商B.R.ベリック氏の邸宅として、昭和5(1930)年に設計されました。第二次世界大戦前まで住宅として使用された後、昭和31(1956)年に遺族より宗教法人カトリック・マリア会に寄付されました。その後、平成12(2000)年まで、セント・ジョセフ・インターナショナル・スクールの寄宿舎として使用されていました。
現存する戦前の山手外国人住宅の中では最大規模の建物で、設計したのはアメリカ人建築家J.H.モーガンです。モーガンは、山手111番館や山手聖公会、根岸競馬場など数多くの建築物を残しています。約600坪の敷地に建つべーリック・ホールは、スパニッシュスタイルを基調とし、外観は玄関の3連アーチや、クワットレフォイルと呼ばれる小窓、瓦屋根をもつ煙突など、多彩な装飾が施されています。内部も、広いリビングルームやパームルーム、アルコーブや化粧張り組天井が特徴のダイニングルーム、白と黒のタイル張りの床、玄関や階段のアイアンワーク、また子息の部屋の壁はフレスコ技法を用いて復原されていることなど、建築学的にも価値のある建物です。
平成13(2001)年に横浜市は、建物の所在する用地を元町公園の拡張区域として買収するとともに、建物については宗教法人カトリック・マリア会から寄付を受けました。復原・改修等の工事を経て、平成14(2002)年から、建物と庭園を一般公開しています。