走水地区を歩いた(6)
神北丸
2017年5月竣工(新来島どっく大西工場で建造)のRO-RO船に区分されるごく新しい船舶のようだ。久しぶりに見る就航したての船舶だ。眩しいほどのピッカピカさだ。
積載能力は、トレーラー150台、商用車270台、ロールペーパー積載本数1620本とある。RO-RO船(roll-on/roll-off ship)は、フェリーのようにランプを備え、トレーラーなどの車両を収納する車両甲板を持つ貨物船のことである。車両甲板のおかげで搭載される車両はクレーンなどに頼らず自走で搭載/揚陸できる。土曜日に、東京~仙台~苫小牧間を運航している。



こうしてみると、案外第1海堡は大きいんだ。大型の船舶でも隠しきれないぞ。



パシフィック・ノータス
東京電力の子会社が保有するLNGタンカー。手前にごちょごちょ密集しているのは護衛船などではなく、釣り船だ。さすがにかなり大きな船舶だ。当面はLNGによる発電で凌がねばならない東電。冗費を減らすために必死なのだろう。
球形タンク方式を採用したLNGタンカーだ。Ex-ship取引よりもFOB(free on board)取引にした方がLNG調達総費用を安く上げる可能性があるということなのだろう。かつて、社民党の福島瑞穂議員が国会でまったく的外れの質問をしたが、LNGの調達はかなり難しいのだ。





こちらも第1海堡の手前を通行中。一瞬だが、第1海堡が見えなくなったかなあ。


観音崎
よく間違える人が多いが、これは観音埼灯台ではなく、海上保安庁の東京湾海上交通センターなのだ。なのだが、来年1月に観音崎から横浜市中区の横浜第二合同庁舎へ機能を移転させるようだ。
電波塔がなくなるわけではなかろうが、この情報をもとに管制を行う要員は通勤が楽な横浜へ通勤することになるのかな。地元に持ち家をしていた人には、通勤地獄が待ち構えていそうだ。
東京湾における管制一元化のお知らせ(PDF)へjump

この辺りに行くと観音埼灯台が見える

横須賀美術館
瀟洒な建物だ。ここから海を眺めるのは大人気とか。この前に立つことは何度もありながら、未だに館内に入ったことはない。谷内六郎画伯の作品だけでも見ておきたいなあ。>



その他
御所ケ崎
かつては弟橘媛を祀る橘神社があった。神話の舞台の一つだ。

走水漁港から海に突き出している小さな岬があります。日本武尊がここから上総に渡ったといわれ、仮の御所を設け、軍旗を立てたことから御所ヶ崎、旗山崎と呼ばれたと伝えられています。現在は、中に入れませんが、かつては弟橘媛を祀る橘神社がありました。弟橘媛が海に身を投じた7日後に、妃の御櫛が浜に漂着し、村人は旗山に御陵を造りその櫛を納めたと伝えられています。その後、御所ヶ崎には江戸幕府によって台場が築かれ、明治政府によって軍用地として買収されたときに、橘神社は走水神社に移されました。
走水の漁港に釣り船が戻ってきた
もうそろそろ正午。釣り船なのかと思ったが、漁船だったかもしれない。


こちらは間違いなく、釣り船だろう





東京湾観音像の真下では、まだ釣り船が頑張っている

以上で、『走水地区を歩いた』のミニシリーズは終了です。最後までご覧いただきありがとうございました。