浄妙寺~報国寺~杉本寺~宝戒寺~東勝寺跡(4)
この前に取り上げた浄妙寺は鎌倉五山の第5位に格づけされた。現在では花の寺としてのみ有名な感じがする。それに対して、こちら報国寺は、寺格は五山、十刹の次の諸山に列せられていた程度だが、今では、人気も宗教活動も浄妙寺のはるか上を行くように思う。約二千本の孟宗竹の庭が有名で、「わざわざ旅行する価値がある」という評価のミシュラングリーンガイド三つ星を、鎌倉では東慶寺と並んで獲得した。私の主観だけではなさそうだ。道理で外国人観光客が多いのも首肯できよう。
山門
近年建てられた藥医門形式の山門。新しくとも古くからあるような感じ。なかなか風格がある。





こちらも花の寺



イカリソウはどうも上手く撮ることができない。下手くそで恥ずかしい限りだ。







本堂
本堂の大きさは、確かに諸山クラスかもしれない。大きければよいというものではないが、…。



鐘楼
茅葺きで古刹にふさわしい風格の鐘楼。簡素で良いなあと思う。


迦葉堂
本堂の右手には、仏陀の弟子、迦葉から名をとった迦葉堂と呼ばれる2階建ての建物がある。ここには、仏乗禅師坐像、迦葉尊者立像などが祀られていて、日曜日には日曜座禅会が開かれる。ただし、普段は公開されていない。
迦葉堂の竹林側で手前には石庭がある(PDF画像を借用)

供養塔
多数の小型の五輪塔などが集められている。由比ガ浜などから発掘された、新田義貞鎌倉攻めの際の両軍戦死者の石塔を集めた供養塔だ。もはやNo Sideということのようだ。
追悼歌
いさをしも槍も刃も
埋もれて梢に寒し
松風の音
華の世を所業つたなく
散る君に香一片を
焚きておろがむ



竹林と石庭
何度か行っているので、今回は省略したが、初めての方には必見だと思う。非常に人気が高い有料のゾーンだ。竹林や石庭を見ずに∪ターンしたのは私くらいだったかも。
以下3点は、PDF画像を借用



2014年12月の時の報国寺の写真にjump
この寺は、1334年(建武元年)天岸慧広の開山により創建されたと伝えられ、開基については足利尊氏の祖父足利家時とも上杉重兼ともいわれている。臨済宗における寺格は諸山に列せられていた。1438年(永享10年)におきた永享の乱で敗れた鎌倉公方足利持氏の子義久がこの寺で自刃している。
旧華頂宮邸
報国寺のすぐ近くに旧華頂宮邸がある。こちらは省略するつもりはなかったのだが、月火は休館日のようで、内部(といっても庭だけだが)に入ることができなかった。
僅かに撮った写真





2014年12月の時の旧華頂宮邸の写真にjump
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