兵庫~滋賀~京都(14)
白書院に向かう渡り廊下からの景観が素晴らしい。そして、白書院の正面広縁から眺める景観は更に素晴らしい。もちろん、白書院の室内も負けず劣らずに素晴らしい。
双ヶ岡からの仁和寺の様子
PDF画像を借用して、境内の様子を遠望してみる。行った時は気が付かなかったが、境内の背後には山が迫っていたんだ。今回取り上げる白書院は、画面の左やや下部にある屋根が込み入っている辺りだ。おそらく妻側が大きく見えている建物だと思う。そして、その後方の大きな檜皮葺の右側に少し張り出している建物が宸殿で、小さな檜皮葺の建物が霊明殿だと思う。

白書院に向かう渡り廊下からの景観
南庭越しに宸殿が見えた

宸殿と五重塔とが見えた



白書院 登録有形文化財(建造物)
ご下賜された常御殿が宸殿の役割を果たしていたが、明治20(1887)年の火災で焼失してしまった。その直後、明治23(1890)年に仮宸殿として建てられた。その後、大正3(1914)年に宸殿が建てられるまでその役目を果たし、それ以降は、白書院と称されるようになった。
内部の様子
襖絵などは、昭和12年(1937年)に福永晴帆(1883〜1861)画伯の松の絵が部屋全体に描かれた。勢いのある見事な絵だと思った。


あれ、変だ。何か足らない。直下の像と見比べられたい。

同じだろうか?上のショットには、李白の筆『壮観』の拓本がないのだ。どうしたのだろうか? (PDF画像を借用)




正面広縁からの景観
南庭越しに勅使門が見える


宸殿が見える。手前の樹木が「左近の桜」「右近の橘」のようだ。御所並みということか。

勅使門と二王門とが見える

渡り廊下
宸殿、黒書院、霊明殿と繋がっている

宸殿と大玄関の間に東面して建ち、桁行一15.8メートル梁間12.5メートル、入母屋造桟瓦葺である。表と裏に三室ずつ配る六室構成で、正面広縁を吹放しとする。表側の室境は竹の節欄間とし座敷にトコと棚を設える。旧宸殿としての格調を備える書院である。