横浜の山手町を歩く(5)
この家屋の2階部分は、完全な私的空間だったようだ。来客との面談は1階で済ませ、当主もしくは家族のプライバシー確保には、かなり気を使ったようだ。外交官を務めた方のお宅ということがよく分かる。
階段
幅が広く堂々とした階段だ。大きなものを運搬するのも楽だったことだろう。うまく写真が撮れなかったが、踊り場から中間部分の階段に沿った窓は、左から右にかけて、低中高の据え付け位置をずらした粋な取り付け方の窓になっている。そのため、非常に採光性が良い。



小部屋(寝室)
階段を上がってすぐの小部屋は、内田定槌氏の息子さんの部屋だった。寝室と表示がされてあった。


書斎
どこもそうだろうが、一家の主のための重厚な部屋になっていた。エリスマン邸やベーリックホールなどと似た感じ。ビジネスをする人の執務部屋だ。





夫婦の寝室
広々とした空間。南平台のお屋敷にふさわしい品格だったと思われる。



2階のサンルーム
夫婦の寝室とつながっている。つまり家族以外は基本的に立ち入ることが出来ない空間なのだ。



浴室兼トイレ
完全な欧米仕様。長年に亘って外交官暮らしをしてきた人には、ちょうどよかったのかもしれない。


資料室
当時は何に使用していた部屋か確認するのを失念。欧米の習慣は知らないが、いざという時の客間としての使用などがあったのだろうか?
