横浜の山手町を歩く(1)
横浜地方気象台
横浜地方気象台は、1896年(明治29年)年8月1日に、神奈川県測候所として、海岸通一丁目(山下公園付近)に設立された。しかしながら、1923年(大正12年)に発生した関東大震災によって、建物がすべて焼失。ということで、外国人墓地の真ん前の現在地に移ってきた。
現在の建物は1927年(昭和2年)に建設され、同11月から業務を開始したそうだ。
本館
何ともおしゃれな建物
関東大震災被災直後に、1920年~1930年頃に流行したアールデコと呼ばれる装飾様式をいち早く取り入れている。この辺の先取の気性がいかにも浜っ子らしい。その面影は玄関上の装飾部分や柱の幾何学模様などに見られる。








1926年(大正15年)生まれの大きなのっぽの古時計
タダの大きなのっぽの古時計ではない。阿部彦吉氏が考案したもので、『阿部式電気機械時計』と呼ばれている。この形式のもので現存するものは、この横浜地方気象台と旧山形県庁舎『文翔館』の時計の二つだけといわれているそうだ。
説明書きによれば、仕組みとしては機械式だが、親時計から複数の子時計(時計盤)に電気信号を送り、時刻を同期させているもので、発明者の名をとって、『阿部式電気時計』と呼ばれたとか。以前は、官庁には必ず設置されていたものだったようだ。


その他
昔の観測機器

ソメイヨシノの標本木

横浜地方気象台の真ん前にある外国人墓地
残念ながら、土日祭日しか内部には入ることが出来ない。入り口から見える部分のみを証拠に撮った。

