軍港クルーズ(8)
にちなん (AGS-5105)としょうなん(AGS-5106)
世界に冠たる実力を秘める海上自衛隊の潜水艦と掃海艦艇。この両者の能力をフルに発揮させるには、海洋観測艦による情報収集が必要不可欠となる。こちらも、世界屈指の情報収集能力を誇るようだ。
海洋観測艦の主任務は、海底の地形や底質、潮流、海流、磁気、水温、水質など対潜戦に影響を与える自然環境のデータ化。海底地形や海流は、潜水艦の航行や機雷の設置が可能箇所の判別に必要なものであり、水質はソナー探知と密接な影響がある音響伝播の状況を調べるために必要なものだそうだ。これで、潜水艦や掃海艦艇の活躍を強力にバックアップするわけだ。武器は一切搭載していない。海洋観測で得たデータは、敵対勢力には絶対に漏らしてはいけない極秘情報になるのだろう。暗号化とか復号化とかには相当に複雑なロジックが使用されているのだと思う。
外見上は、艦首のバウ・シーブの有無が大きく異なる点。しょうなん(AGS-5106)は多少装備を割り切ったようだ。









米軍の海洋観測艦
USNS Pathfinder (T-AGS 60)という艦船などがあるようだが、横須賀では見たことがない。運用は海上輸送司令部の文民要員によって行われており、主として海軍気象海洋コマンド(NMOC)の任務に充当されているのだそうだ。
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