またも出かけた日本民家園(15)
宮ヶ瀬ダムがあるので知る人ぞ知る神奈川県の西端近くに位置する清川村。そこにあった岩澤家住宅。茶畑に囲まれた山間の農家だったそうだ。今ならば、バードウォッチングなどに出かける人が少なくないかもしれない。
外観
外から見ると、薄暗い家屋のような印象だ。
耐震や傾きの補強のため、仮設の処置がしてあるのが気になる。目立たなく、さりげなく行う方法はなかったのだろうか。

屋内
外観の印象とは異なり案外採光性が良く、明るい感じが屋内を支配していた。印象はかなり良い。写真も比較的よく撮れた。
間取り

ダイドコロ
茶畑に囲まれた山間の農家なのだから、ホイロがあるのは当然のことだろう。



移築後、少し傾きが増したのだろうか。隙間が気になる。

ザシキ
外から見た感じはそれほど広くは感じなかったが、中で見ると意外に広く感じられた。落ち着いたたたずまいで、いいなあと思える。


デエ
正面を半間後退させ、ここに屋外からザシキへの出入口を設けてある。また、押板(床の間の前身)を備えている。デエの右奥のところがそうだと思う。唯一の畳敷きの部屋だ。奥に見えるのはヘヤだ。コントラストがきつくてわかりにくいと思うが、お分かりいただけるだろうか。


神奈川県指定重要文化財
旧所在地:神奈川県愛甲郡清川村煤ヶ谷
建物区分:農家(名主の家)
構造形式:入母屋造、茅葺、桁行14.5m、梁行7.3m
建築年代:17世紀末期