散歩三昧

散歩や旅行の合間に撮った写真に簡単な説明を加えました

 

秋の日本民家園(9)

9.野原家住宅
江向家、山田家、野原家と五箇山の合掌造りの家屋が続けて登場している。五箇山の合掌造りとして似ている点、異なっている点、それぞれがあるとのこと。私としては、一番心惹かれる骨太の合掌造りだ。深い谷を渡るための人力ロープウェーというべき渡し籠を使わなければアクセスできない環境下で、よくぞ建て上げたものだと感心してしまう。富山県利賀芸術公園の写真を見ても、相当に大変そうなところだと思う。
国指定の重要文化財として扱われていないのは、隣の山田家と同様に、経過年数が浅いからなのだろうか?

外観
外観_1
トオリ
外便所への通路なのか。冬場は本当に寒かっただろう。江向家では外便所とは記載されていなかったが、山田家、野原家と同様の外便所だったのだろうか。五箇山でも他では、妻側に大戸口が設けられる地区があるが、こちらは小さな出入口のみ。大戸口は平側に設けられた。
外観_2
外観_3
ちょっぴり紅葉が
外観_4
外観_5
外観_6
家屋内部
野原家の間取り
野原家の間取り
大戸口を入ったばかりのところでマヤの前
大戸口を入ったばかりのところでマヤの前
マヤ
恐怖の『渡し籠』が吊るされていた。こんなんじゃ、怖くて…。
『渡し籠』_1
『渡し籠』_2
こんなふうに使っていたようだ
『渡し籠』_3
オエ
この間が大きく、その結果、田の字になっていない独特の三間構造。巨大な梁の『牛梁』と、ここから前後に架け渡した曲がりの鋭い梁の『チョウナ梁』が目を瞠る。『チョウナ梁』をうまく収めてあるものだと感心してしまう。
オエ_1
オエ_2
オエ_3
オエ_4
ザシキ
畳敷きになっている
ザシキ
ブツマ
ブツマ_1
ブツマ_2
ニワ
土間でやることがないので、ニワは狭くなっているとのことだ。何かするとすれば、囲炉裏のあるオエの方で行ったのだろうか。
ニワ_1
ニワ_2

神奈川県指定文化財
 旧所在地:富山県南砺市利賀村利賀
 建物区分:農家(組頭の家)、合掌造
 構造形式:切妻造、一重三階、各面とも庇付、茅葺、桁行17.5m、梁行10.6m
 建築年代:18世紀後期
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迫力満点の梁がみられる合掌造の家
「越中五箇山」とは、庄川本・支流域の五つの谷(赤尾谷、上梨谷、下梨谷、小谷、利賀谷)を中心とした地域の総称です。野原家は庄川支流域の利賀(とが)谷にあった合掌造で、庄川本流域の合掌造とは間取りや構造に違いがあります。
まず間取りですが、庄川本流系が四間取りを基本とするのに対して、広間型三間取りとなっています。大戸口を入ると、土間前半はウマヤ、後半は台所と作業場を兼ねたニワです。ウマヤ前方の細い通路は外便所に通じていました。オエは日常生活の中心となる場で、囲炉裏を二つ設けています。
中央の巨大な梁を「牛梁」、ここから前後に架け渡した曲がりの鋭い梁を「チョウナ」といいます。迫力あるその様子は合掌造民家の大きな見どころです。
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見どころポイント!
入って右手の渡し籠は、深い谷を渡るための人力ロープウェーです。
広間天井の太い梁を「牛梁」、ここから前後に渡してある曲がった梁を「チョウナ梁」といいます。
江向家、山田家、野原家を比べてみましょう。同じ五箇山の合掌造でも様々な違いがあります。

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野原家住宅の旧所在地は庄川が東に分岐した利賀川の流域(富山県東礪波郡利賀村)に位置するが、同じ五箇山でも庄川本流に沿って山ひとつ隔てた平村や上平村の合掌造とはかなり趣を異にしている。利賀谷の合掌造は白川村の切妻造とは違って、妻飾の大きな入母屋造である。これは基本的には五箇山全域の合掌造に共通するが、一方で入口は土間の平側につくいわゆる平入で、これは同じ五箇山の平村や上平村の妻入(妻側に入口がつく)とは異なっている。間取りも、土間沿いの部屋を前後2室に分ける上平村の民家に対して、利賀村では仕切りのない大きな一室としている。屋根の形式こそ似てはいるものの、両者はむしろ別系統の民家と考えられている。
野原家の大戸口を入ると、狭いトオリに面してマヤ(厩)があり、その奥が流し場や農機具などを置く場所に使われるニワである。土間が狭いのは平野部の民家と異なって屋内での農作業が少ない、山間の農家に共通する特色である。土間とオエの境は中央部と背面半間を除いて、板壁によってしっかりと仕切られる。冬の冷え込みのきつい山地農家ならではの構えである。広いオエにはふたつの囲炉裏が切られる。

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富山県の南西部に位置し、岐阜県に接する。標高1,000mを越える山々に囲まれた村域は南北に細長く、庄川の支流である利賀川、神通川の支流である百瀬川が縦断する村。
非常に急峻な峡谷地形であり、河川の間は険しい山塊に遮られる。同じ村内でも別流域間のアクセスは困難であり、新楢尾トンネルにより村としての一体性が保たれている。村外へのアクセスも峡谷を抜けるために困難で、県内で唯一アクセスが困難な自治体である。
村の中心部は利賀川流域である。

Comments

こんばんは! 
AzTakさん、こんばんは!
チョウナ梁は雪で曲がった木をそのまま家の梁に使っていますが、
てっきり人力で加工して曲げたのかと思っていました 汗)
大木がこんな風に曲がってしまうとは、物凄い積雪なんでしょうね!
上手く利用してますね!
渡し籠ですが、物はともかく人もこんな粗末なもので移動したのですか?
まさに恐怖です!
 
AzTakさん、こんばんは♪

渡し籠、面白いですね^^
お写真では、家の中にあるので
なんでこんなところに必要なのかな?と考えてしまいました(笑)
本来なら深い谷に掛かっているべきものなのでしょうか。
だとしたら、ちょっと怖そうですね。
さすがに高いところ好きな私でもこの籠に乗れるかどうか・・・
どうしても乗らないといけないのならきっと乗るでしょうけれど。
AzTakさんは考えただけでガクガクでしょうか(^^;
こんにちは。 
昔の建築技術は凄いですね。
曲がった木を巧みに組み合わせる技術には感心します。
『渡し籠』これに乗って両手で縄を引くのですから怖いですね。
AzTakさん 
こんにちは
隣村に移動するのも大変なところに住まざるを得なかった当時の人々。
平家の落ち武者なのかもしれませんが、命、家族など一族郎党を養うのは大変なことですね。
現代の政治屋にそのようなことを求めても無理なんでしょうね。
こんにちは 
古民家って良いですよね~~
大きな梁などを見ると感動してしまいます^^
昔の建築技術の高さに驚かされます^^
こんにちは 
こういった古民家は、観光用にきれいにしてありますが

実際生活していたころは、こんなに綺麗じゃなかったんでしょうね
生活用品が部屋のあちこちに雑然と置かれていたことが想像されます
 
こんばんは(^-^)<(_ _)>

ツルシカゴだなんて、家の中のつくりが、頑丈なんでしょうかね?私の住んでる家は、天井に、シーリングファンもつけれません。(・_・;)

 
渡し籠、、これで谷を渡るのですね。
これは怖すぎ!
でもこれしか手段がなければ使うしかありませんね。
しっかし、表現の方法が分からないほどの木造建築の
素晴らしさがありますね。
「チョウナ」が美しいです。
Re: こんばんは! 
> AzTakさん、こんばんは!

makiraさん、こんばんは。

> チョウナ梁は雪で曲がった木をそのまま家の梁に使っていますが、
> てっきり人力で加工して曲げたのかと思っていました 汗)
> 大木がこんな風に曲がってしまうとは、物凄い積雪なんでしょうね!
> 上手く利用してますね!

人力でわざわざ使いにくいように曲げたとは思っていませんでしたが、雪でひん曲がったものだったんですか。そんなにひん曲がったものが多いんでしょうか。それが売り物になりづらいから利用したんでしょうかね。うーーん。

> 渡し籠ですが、物はともかく人もこんな粗末なもので移動したのですか?
> まさに恐怖です!

makiraさんが見た時点ではイラストがなかったのですが、慌てて掲載しました。野猿の原型のような乗り物ですが、危なくて乗る気にはなりません。(^_^;)
Re: AzTakさん 
> こんにちは

のんびり熊さん、こんばんは。

> 隣村に移動するのも大変なところに住まざるを得なかった当時の人々。
> 平家の落ち武者なのかもしれませんが、命、家族など一族郎党を養うのは大変なことですね。
> 現代の政治屋にそのようなことを求めても無理なんでしょうね。

平家の落人だったんで種かね。そうかもしれませんね、よほどに源氏の追及が厳しかったのでしょうね。必死に生きてきた、其れこそ命がけの暮らしがあったのかもしれませんね。
Re: タイトルなし 
> AzTakさん、こんばんは♪

Mikaさん、こんばんは。

> 渡し籠、面白いですね^^
> お写真では、家の中にあるので
> なんでこんなところに必要なのかな?と考えてしまいました(笑)
> 本来なら深い谷に掛かっているべきものなのでしょうか。
> だとしたら、ちょっと怖そうですね。

同じ村内でも、他の地区に行き来するのも困難な地区だったようです。野猿の原型のような乗り物ですが、ちょっと乗り物とはいいがたい怖いものですね。

> さすがに高いところ好きな私でもこの籠に乗れるかどうか・・・
> どうしても乗らないといけないのならきっと乗るでしょうけれど。
> AzTakさんは考えただけでガクガクでしょうか(^^;

相当に深い谷のようですよ。怖くてたまらないのが普通の人の反応じゃないでしょうか。
私は必要があっても、乗ることができないと思います。乗ったら心臓が止まってしまいます。(^_^;)
Re: こんにちは。 
masaさん、こんばんは。

> 昔の建築技術は凄いですね。
> 曲がった木を巧みに組み合わせる技術には感心します。

本当にそうですね。簡単にできる技ではなさそうに思うのですが。

> 『渡し籠』これに乗って両手で縄を引くのですから怖いですね。

野猿の原型ですね。ですが、深い谷で、こんな不安定なもの、怖くて怖くて乗ることができません。よほど勇気があったんでしょうかね。
Re: こんにちは 
土佐けんさん、こんばんは。

> 古民家って良いですよね~~
> 大きな梁などを見ると感動してしまいます^^

そうですね。今は使いたくても、高くて手が出ないことでしょう。

> 昔の建築技術の高さに驚かされます^^

まっすぐの木材じゃありませんからね。よほどしっかり考えて組み立てないと、うまく組み立てられないものでしょうね。それをいとも簡単にやりのける。凄いものですね。
Re: こんにちは 
dさんさま、こんばんは。

> こういった古民家は、観光用にきれいにしてありますが
> 実際生活していたころは、こんなに綺麗じゃなかったんでしょうね
> 生活用品が部屋のあちこちに雑然と置かれていたことが想像されます

まあ、そうでしょうね。でも、たいていは我が家よりも整頓されていたのでは。(^_^;)
Re: タイトルなし 
> こんばんは(^-^)<(_ _)>

keikoさん、こんばんは。

> ツルシカゴだなんて、家の中のつくりが、頑丈なんでしょうかね?私の住んでる家は、天井に、シーリングファンもつけれません。(・_・;)

多分、家の柱に括り付けたのではなく、頑丈な気名地に括り付けたんだと思います。
この渡し篭は安全装置など一切ない極めて危険なものですから、使用するのは命がけだったのでしょうね。

Re: タイトルなし 
aunt carrotさん、こんばんは。

> 渡し籠、、これで谷を渡るのですね。
> これは怖すぎ!
> でもこれしか手段がなければ使うしかありませんね。

度胸があるんですね。手段はなかったのでしょうが、それでも私は渡らないと思います。

> しっかし、表現の方法が分からないほどの木造建築の
> 素晴らしさがありますね。
> 「チョウナ」が美しいです。

見事な腕前ですね。感心してしまいます。
こんばんは。 
こういう造りを見ると、近くの山がいかに豊かであったかと言うことがよく理解できますね。曲がった木も、細枝も使えるところにきちっとはまって。山の恵みを生かして加工し組み立てる人の知恵と技に、思わずため息がでます。
Re: こんばんは。 
HARUさん、こんばんは。

> こういう造りを見ると、近くの山がいかに豊かであったかと言うことがよく理解できますね。曲がった木も、細枝も使えるところにきちっとはまって。山の恵みを生かして加工し組み立てる人の知恵と技に、思わずため息がでます。

本当にそうですね。身近にあるもので何とかする。それだけの知恵も技術もたっぷりあったんでしょう。凄いものです。
知恵も技術もないうえに、谷を越える勇気もない私めには、その時代に近くにいたとしても、役に立てることは何もなかったことでしょう。寂しい話です。(泣)

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