散歩三昧

散歩や旅行の合間に撮った写真に簡単な説明を加えました

 

晩秋を迎えようとする三渓園(2)

旧天瑞寺寿塔覆堂【重要文化財】1591年(天正19年)建築
母思いの秀吉が母の寿塔を覆うために建てた。さすが秀吉フェチの原三渓氏。こういうものが残されているということを見逃さなかったようだ。
天瑞寺は、京都市北区にあった臨済宗の大徳寺内の寺院。その天瑞寺は明治7年(1874年)、明治維新後の混乱で衰退し廃寺となった。寿塔覆堂に関しては、瑞光院、黄梅院の所有を経て、明治35年(1902年)三渓園に移築された。中に入っていた寿塔は、大徳寺内の龍翔寺に現存するそうだ。

旧天瑞寺寿塔覆堂【重要文化財】_1
旧天瑞寺寿塔覆堂【重要文化財】_2
旧天瑞寺寿塔覆堂【重要文化財】_3
旧天瑞寺寿塔覆堂【重要文化財】_4
表は豪勢に飾り立てても裏面は至ってシンプル。秀吉流の見せ方だったのだろうか。
旧天瑞寺寿塔覆堂【重要文化財】_5
豊臣秀吉が母のために建てた寿塔を覆うための建物で、現在、秀吉が建てたものと確認できる数少ないものです。 迦陵頻迦(かりょうびんが)や蓮の花などの彫りの深い装飾、そりあがった屋根は、荘厳さを感じさせます。

内苑に架かる亭榭(ていしゃ)
原三渓氏が、京都の高台寺の観月台を模して作ったそうだ。最初に見たときに、既視感があった訳だ。高台寺は、豊臣秀吉の正室である北政所が秀吉の冥福を祈るため建立した寺院であり、そこの施設を模したんだ。そして、確かに亭榭にも豊臣家の紋が入っている。ここまで作り込んでしまうほどのフェチぶりだったのか。
内苑に架かる亭榭(ていしゃ)_0
内苑に架かる亭榭(ていしゃ)_1
内苑に架かる亭榭(ていしゃ)_2
亭榭からの眺め
観月台からの眺めよりも勝っているような気がする
内苑に架かる亭榭(ていしゃ)_3
内苑に架かる亭榭(ていしゃ)_4
内苑に架かる亭榭(ていしゃ)_5

瓢箪文手水鉢
秀吉が愛用し、後年、藤堂高虎に与えたもののようだ。伊賀上野城にあったもの。丹念に収集して回ったんだなあ。
瓢箪文手水鉢

月華殿【重要文化財】1603年(慶長8年)建築
秀吉ゆかりのものだったらなお宜しいのだろうが、文化財としての価値がありながら、朽ちようとしているものを、たとえ、家康ゆかりのものであっても、積極的に引き取って大事に扱ったようだ。
月華殿【重要文化財】_1
月華殿【重要文化財】_2
月華殿【重要文化財】_3
月華殿【重要文化財】_4
月華殿【重要文化財】_5
月華殿【重要文化財】_6
初代徳川家康により、京都伏見城内に建てられたものといわれています。1918年(大正7年)に春草廬と共に移築されました。三溪が建てた金毛窟とつながっています。
金毛窟 1918年(大正7年)建築
三溪が建てた一畳台目(いちじょうだいめ)の極小の茶室。月華殿につながっている。一畳台目とは、丸畳一畳の客座と台目畳の点前座で構成された茶席のことをいう。 一畳台目は、茶の点前に必要な台目の道具畳と、客が座るに必要な一畳だけにまで切り詰めた究極の茶室で、茶室の中では最も狭いもの。一対一でもてなす茶室なのだろう。月華殿と同時に移築してきた三畳台目の春草盧をあえて切り離し、この金毛窟をつくったのか。織田有楽斎の作品と伝えられる茶室よりも、こちらを選択した。う~~ん。
金毛窟という名は、床柱に京都大徳寺の山門『金毛閣』の高欄の架木を使用していることにちなむそうだ。

金毛窟

天授院【重要文化財】1651年(慶安4年)建築
鎌倉の建長寺のある谷は、もとは処刑場で地獄谷と呼ばれていたそうだ。建長寺が建立されるまでは、地蔵菩薩を本尊とする心平寺があった。この心平寺の地蔵堂が天授院だ。
建物は、こちらに移築された。仏像の方が、建長寺の仏殿脇段に置かれている地蔵菩薩坐像が心平寺の本尊と伝えられ、「心平寺地蔵」と呼ばれているそうだ。

原家の持仏堂とされたそうだ。自前の仏像を飾っていたのだろう。
三渓園には、鎌倉にあった建物が2棟ある。どちらも国指定の重要文化財。もう一つは、旧東慶寺仏殿だ。こちらは次回以降に取り上げる。

天授院【重要文化財】

Comments

こんばんは! 
AzTakさん、こんばんは!
足腰が痛いなんて・・・きっとウソなんでしょうね 笑)
今度は三溪園ですか。
タフさと行動力にはいつも驚かされます♪
ずれこんでます 
何やかんやで、今度の日曜日に行くことにずれこんでいます。こんなことやってたら、三渓園の菊展終わってしまいそうです。
 
こんにちは。
民家園が三渓園に習ったのかどうかは知りませんが
横浜は独自の文化財より他所から集めたものが多く見られますね。
本来は創建された場所にあるのが理想でしょうが
海外に流出したり、荒廃したりするよりは断然いいですよね。
ただ欧米の博物館にある略奪まがいの海外文化財に関しては考えさせられることが多いです。

ryu
 
こんばんは

古い建物は懐かしい日本の原風景ですね。

もうすぐ11月も終わりですね。
AzTakさん 
こんばんは
徳川幕府は、豊臣家を滅ぼして跡形も無いようにした様でも、僅かながらも残ってはいたんですね。
よくまあ、探し出したものです。
最も高台寺など、徳川方に味方した大名のモノには、多少の遠慮が有ったのかも知れませんね。
こんにちは! 
秀吉が愛用したものが残っているのですね。瓢箪文手水鉢ですか、きれいなまま残っているなんて感動モノです。
 
AzTakさん、こんばんは。
三渓園には、沢山の建物があり月華殿は広々とした座敷に欄間に
屋根の造りと縁側?の手摺も素敵ですし、小さな茶室の造りも
いいですね。それを引き立てる庭木の役割も大きいですね\(^o^)/

でも三畳台目の春草盧をあえて切り離して一畳だけにまで
切り詰めた究極の茶室を選択したのは、やはりう~ん~と
なりますね(;^_^

それにしても方々に撮影にお出かけになられて凄いです。
今は暑くもなく寒くもなく撮影にいい時期ですね。
でもお身体のお疲れにも気をつけられて下さい+゚。*
Re: こんばんは! 
> AzTakさん、こんばんは!

makiraさん、こんばんは。

> 足腰が痛いなんて・・・きっとウソなんでしょうね 笑)

あはは、嘘であればいいのですが。最近は、治療と完全武装とで、何とか発症を押さえ込んでいます。

> 今度は三溪園ですか。
> タフさと行動力にはいつも驚かされます♪

個人的には休みたかったんですが、金庫番がいかないわけに行かず。仕方無しに行きました。最後に中華街のちょっぴり豪勢な昼食を幹事が用意したので、それも楽しみでした。下をむくことができないほど、食べて呑みました。自分でも浅ましさに呆れました。
Re: ずれこんでます 
senri32さん、こんばんは。

> 何やかんやで、今度の日曜日に行くことにずれこんでいます。こんなことやってたら、三渓園の菊展終わってしまいそうです。

介護の問題は、本当に大変だと思います。これから長丁場ですから、手を抜きながらも要所を締める幹事でいかないといけないかもしれませんね。菊花展の様子は、次々回に少しだけ取り上げます。
Re: タイトルなし 
> こんにちは。

tgryuさん、こんばんは。

> 民家園が三渓園に習ったのかどうかは知りませんが
> 横浜は独自の文化財より他所から集めたものが多く見られますね。
> 本来は創建された場所にあるのが理想でしょうが
> 海外に流出したり、荒廃したりするよりは断然いいですよね。

川崎市はすぐ近くですから、民家園を計画するにあたって、三渓園を大いに意識したんだと思います。
原三渓氏は無理に地上げのようなことをしたのではないと思います。幕府がなくなったことや廃仏毀釈などで、所有者が青息吐息状態にあり、助けてもらうために引き取ってもらったものが少なくないと思います。臨春閣などは廃屋寸前だったと言われています。
本当はその土地にあれば一番良いのかもしれませんが、案外難しい側面があるのではないでしょうか。

> ただ欧米の博物館にある略奪まがいの海外文化財に関しては考えさせられることが多いです。
>
> ryu

確かにどうやってそこに持ち込んだのかなあと思うものが少なくないですね。どうしたらいいのでしょうね。
Re: タイトルなし 
> こんばんは

hiroki-naraさん、こんばんは。

> 古い建物は懐かしい日本の原風景ですね。

そうですね。ですが、私の祖先などは、こんな立派な住宅とは無縁のあばら家に暮らしていたのでしょうね。それでも、暮らしぶりを類推することはできるのかもしれませんね。

> もうすぐ11月も終わりですね。

そうですね。いつまでも神無月の画像を取り上げていると、とっくに神有月に戻っているんだぞと叱られてしまいます。早く、このシリーズを終了させ、霜月にふさわしいものを取り上げなければなりませんね。
Re: AzTakさん 
> こんばんは

のんびり熊さん、こんばんは。

> 徳川幕府は、豊臣家を滅ぼして跡形も無いようにした様でも、僅かながらも残ってはいたんですね。
> よくまあ、探し出したものです。
> 最も高台寺など、徳川方に味方した大名のモノには、多少の遠慮が有ったのかも知れませんね。

豊臣ゆかりのものを処分するというのはどういう基準だったんでしょうかねえ。園内には豊富どころか、織田有楽斎の茶室まであります。此処ではありませんが、織田有楽斎の茶室で国宝に指定されている如庵という茶室があります。johanというクリスチャンネームからつけられたとか。隠れてもいない切支丹でも大目に見たりしていたフシもあったり。よくわかりません。
こんばんは 
古い日本家屋は良いですね~~
僕達もあちこち探して巡っています^^
こう言う画を見せて頂くと、又、行きたくなります^^
Re: こんにちは! 
MTさん、こんばんは。

> 秀吉が愛用したものが残っているのですね。瓢箪文手水鉢ですか、きれいなまま残っているなんて感動モノです。

本当に情報化された時代ではないときに、よくぞ、そういうものを探し出したものですね。尤も、原三渓氏なら買ってくれるかもしれないという売り込みが少なからずあったのかもしれませんん。

まあ、ああいう重量物は簡単に運搬できませんから、後世まで残る確率は他のものよりかは高かったのかもしれませんね。
Re: タイトルなし 
> AzTakさん、こんばんは。

みすてぃむーんさん、こんばんは。

> 三渓園には、沢山の建物があり月華殿は広々とした座敷に欄間に
> 屋根の造りと縁側?の手摺も素敵ですし、小さな茶室の造りも
> いいですね。それを引き立てる庭木の役割も大きいですね\(^o^)/
>
> でも三畳台目の春草盧をあえて切り離して一畳だけにまで
> 切り詰めた究極の茶室を選択したのは、やはりう~ん~と
> なりますね(;^_^

あの切り離された方は、国指定の重要文化財です。それも、織田有楽斎の茶室です。まかりまちがったら、国宝指定だったかもしれません。それよりも、自分が考えたほうが似合うと判断したんですね。凄いことです。

> それにしても方々に撮影にお出かけになられて凄いです。
> 今は暑くもなく寒くもなく撮影にいい時期ですね。
> でもお身体のお疲れにも気をつけられて下さい+゚。*

有難うございます。オーバーワークにならないように気をつけたいと思います。
Re: こんばんは 
土佐けんさん、こんばんは。

> 古い日本家屋は良いですね~~
> 僕達もあちこち探して巡っています^^
> こう言う画を見せて頂くと、又、行きたくなります^^

関西のほうが色々あるかもしれませんね。民家はまだしも、寺社の数が段違いです。私もアチコチ歩きたいですが、なかなか思うに任せません。

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