散歩三昧

散歩や旅行の合間に撮った写真に簡単な説明を加えました

 

北鎌倉の寺院を見て歩く(10)

浄智寺(1)
かつては円覚寺にも肩を並べるほどの大きさの寺院だった。鎌倉幕府滅亡後もずっと寺としての勢いを保っていたが、江戸になり鎌倉の街の勢いが衰えると、寺勢が下火になってきたようだ。それでも、何とか持ちこたえていたが、関東大震災で壊滅的な打撃を受けた。建物は、その後の再建になる。
参道は鎌倉石でしつらえてある。鎌倉石を使うと風化が早く、古寺の雰囲気になじむのが早かったようだが、人気のお寺さんだけに、参拝客数が半端ではなく、摩耗も相当に早いようだ。鎌倉石は、現在採石が禁止されている。どうしても修復が必要な時は、性質が似ていて採石が禁止されていない白河石などを用いるしかないようだ。


総門とその付近
無学祖元の書といわれる『寶所在近』の扁額。『宝所在近更進一歩』からの文言だとか。『頑張って修行を積めば、意外と早く悟りに到達できる』というメッセージだそうだ。
総門とその付近_1
総門とその付近_2
総門とその付近_3
総門とその付近_4
総門とその付近_5
小さな太鼓橋
危険回避の観点から、通行禁止になっている
総門とその付近_6
総門とその付近_7
総門とその付近_8
「鎌倉十井」のひとつ「甘露の井」
甘く感じる水なのだろうか。すぐ近くに汲むことができる水栓があるとのことだが、私には見つけられなかった。
総門とその付近_9
総門とその付近_10

参道
関東大震災後、鎌倉石を使って再建した。優れた石材のお蔭で、短時日で古刹にふさわしい石段に変化したという。わずか百年ほどの石段には見えないことだろう。映画『武士の一分』の撮影にも使われたそうだ。
参道_1
参道_2
参道_3

鐘楼門(山門)
浄智寺の山門は、鎌倉でも珍しい花頭窓の鐘楼門。銅鐘は、龍頭が鐘全体にくらべて小さく、かつ繊細な感じのする鐘で、暦応3年(1340年)の銘のあるもの(県の重要文化財)。
鐘楼門(山門)_1
鐘楼門(山門)_2
鐘楼門(山門)_3
『山居幽勝』の額
石川丈山の書といわれる扁額。いつも読み方を忘れてしまっている。読み方さえ思い出さないのだから、意味合いもころっと忘れてしまっている。(^_^;)
仏の世界にあって、深く静かですばらしい地にある(いる)、といった意味のようだ。
石川丈山と言えば、詩仙堂を建てて終の棲家とした人物。家康との繋がりも深く、その筋の依頼であれば、揮毫も厭わなかったのだろう。
鐘楼門(山門)_4

中門
棟門という形式だそうだ。殆どの人が驚くだろうが徳川の三つ葉葵の紋があしらわれている。江戸幕府との関係があるようだ。
中門_1
中門_2
中門_3
中門_4
棟門は、日本の公家や武家の邸宅や寺院の塔頭などで用いられた屋根つきの門。四脚門よりは下、腕木門よりは上と考えられている。二本の円柱の本柱の上部にある梁行に桁を受けるために女梁・男梁を重ねる。

浄智寺は、神奈川県鎌倉市山ノ内にある禅宗の寺院。臨済宗円覚寺派に属する。鎌倉五山第4位。山号を金宝山と称する。中世から江戸時代にかけて「金宝山」と「金峰山」が混用されてきた。本尊は阿弥陀如来・釈迦如来・弥勒如来の三世仏で、それぞれ過去・現在・未来を象徴する。境内は「浄智寺境内」として国の史跡に指定されている。

Comments

お見事 
鎌倉の、武家社会を見事に捕らえています。シリーズ10回とも。なら、京都の貴族社会にはない、質素な感じ。だから、私は、鎌倉が好き。結婚式は、鎌倉八幡宮でしたんですよ。
 
石一つにもこだわりがあるというのがすごいですね。鎌倉石ですか。古寺にすぐなじむ反面、その性質上もろくなりやすいのですね~。鎌倉のようによく観光客が来るところでは、景観と安全性、両方欲しいところですねぇ('◇')ゞ
 
こんにちは。
浄智寺は鬱蒼とした森にいだかれ、立派な門や苔むした石段や井戸など
往年の栄華が忍ばれますね。
ここが鎌倉でなかったら人気スポットになっていたかもしれませんが
やはりメインの寺院や本堂がないのは少し寂しいのかな・・・。
でもその静けさこそ真の鎌倉好にはたまらない穴場かも知れませんね。

ryu
今晩は! 
相変わらずきめ細かく写真を撮り文章書かれているAzTakさんには頭が下がります。
毎日足を運んでブログの記事探し凄いですね。
私はAzTakさんのブログで色々と見せて頂き大変勉強になります。

最近胃腸の調子が悪くて下痢や腹痛で悩まされていました。
今日は胃カメラ検査を行ってきました。
軽い胃炎のようでした。
たいしたことが無くて良かったです。
こんにちは。 
以前鎌倉石の修復がTVで紹介されていました。
裏返しにしたり、似たような石をあてがったり、石工さんも苦労しているようでした。
この風情を後生まで残して貰いたいですね。
こんばんは 
苔むした太鼓橋、歴史を感じます^^
石積みの階段も良い感じですね~~
AzTakさん 
こんばんは
鐘楼門、棟門とも初めて見ました。この様な形式も有るんですね。
それにしても徳川家と禅宗は関係が有ったんでしょうか?
双方ともに全方位外交だったんですかね。
Re: お見事 
senri32さん、こんばんは。

> 鎌倉の、武家社会を見事に捕らえています。シリーズ10回とも。奈良、京都の貴族社会にはない、質素な感じ。だから、私は、鎌倉が好き。結婚式は、鎌倉八幡宮でしたんですよ。

鎌倉の雰囲気がお好きですか。
八幡宮での挙式でしたか。あそこで式を挙げると、参拝客の注目の的になりますね。嬉し恥ずかし、の心境だったでしょうか。
Re: タイトルなし 
八咫烏さん、こんばんは。

> 石一つにもこだわりがあるというのがすごいですね。鎌倉石ですか。古寺にすぐなじむ反面、その性質上もろくなりやすいのですね~。鎌倉のようによく観光客が来るところでは、景観と安全性、両方欲しいところですねぇ('◇')ゞ

その当時は、何でも真新しく見えるものばかりじゃ格好がつかないと焦ったのでしょうね。それで杉本寺と様な鎌倉石を使おうじゃないかということになったんだと思います。
百年ほど前の爺さん僧侶に、今日の鎌倉の繁栄のほどが予見できたのでしょうか。何とか落ち着いて見ていただきたい、その一念だけだったと思います。こんなに早くすり減るとは全くの想定外だったのでしょう。これからどうするかですね。
Re: タイトルなし 
> こんにちは。

tgryuさん、こんばんは。

> 浄智寺は鬱蒼とした森にいだかれ、立派な門や苔むした石段や井戸など
> 往年の栄華が忍ばれますね。

一時は鎌倉幕府と運命をともにした建長寺や円覚寺よりも、うまく関係をつないだ浄智寺のほうが、勢いがあった時期もありました。塔頭もいっぱいありました。
鎌倉のお寺さんはどこもそうですが、江戸時代半ば以降、鎌倉が漁村に戻ってしまい、本当に苦しい時期があったようです。そこへ、廃仏毀釈の嵐が吹き、更に関東大震災が起きました。それでいくつか残っていた塔頭もなくなってしまいました。

> ここが鎌倉でなかったら人気スポットになっていたかもしれませんが
> やはりメインの寺院や本堂がないのは少し寂しいのかな・・・。
> でもその静けさこそ真の鎌倉好にはたまらない穴場かも知れませんね。
>
> ryu

修学旅行とか観光バスなどのルートになっている円覚寺や建長寺は認知度抜群ですが、何度か鎌倉に来られている方は、この浄智寺などを好むようです。隣接しているくらいに近い東慶寺(縁切り寺)とペアで回られる方も少なくないようです。
杉本寺のような通行禁止扱いになる前に、飽きるくらいこの鎌倉石の石段を登りたいものです。
Re: 今晩は! 
yosaku03さん、こんばんは。

> 相変わらずきめ細かく写真を撮り文章書かれているAzTakさんには頭が下がります。
> 毎日足を運んでブログの記事探し凄いですね。
> 私はAzTakさんのブログで色々と見せて頂き大変勉強になります。

毎日で歩いていたら、家を追い出されてしまいます。週一回くらいのペースでどこかを歩いて廻り、その顛末をうだうだと続けています。つまり、ムダに長いのです。(^_^;)
もう少し、写真の腕が上がれば、無駄に長い文章を削除してもイケるのでしょうが、思ったようには写真の腕前が上がりません。

> 最近胃腸の調子が悪くて下痢や腹痛で悩まされていました。
> 今日は胃カメラ検査を行ってきました。
> 軽い胃炎のようでした。
> たいしたことが無くて良かったです。

最近のお医者さんは、患者本人にはっきり言いますから、軽い不調の見立てでよかったですね。
書いたかもしれませんが、足腰の不調との付き合い方がわかってきたのか、そちらの調子が少し良いのですが、代わりに気管支の具合が今一つ。いや、今二つくらいで、本当に困っています。足腰も主訴が気管支なだけで、本当はそれほど良くないのかもしれません。
お互いに、注意して過ごしましょう。
Re: こんにちは。 
S-masaさん、こんばんは。

> 以前鎌倉石の修復がTVで紹介されていました。
> 裏返しにしたり、似たような石をあてがったり、石工さんも苦労しているようでした。
> この風情を後生まで残して貰いたいですね。

兼六園の雁行橋も通行禁止になっていました。あちらは、かなり硬そうな赤戸室石という石材のようです。長い年月の間にかなり危なくなってきたのかもしれませんね。
鎌倉石は非常に柔らかい石で、庭においたりしたら最高の石のように思いますが、関東大震災直後の慌てた状況では、偏に早く風格を出したいということだったのでしょうね。あのときは、こんなに観光客というか、参拝客が来てくれるとは、想像だにできなかったことでしょうから。
百年もたせれば良いと言う考え方では足らないようですね。
Re: こんばんは 
土佐けんさん、こんばんは。

> 苔むした太鼓橋、歴史を感じます^^

そう見えますよねえ。これが私の母親と同じくらいの年齢といったら変かもしれませんが、大正末か昭和のはじめに作り直したものなんです。『ええーっ、そうなの』って感じですよね。

> 石積みの階段も良い感じですね~~

こちらは、やはり同じ時に敷かれましたが、踏まれ過ぎでちびるのが早いこと。あまりに踏まれるので、苔も踏み潰されてしまうようですね。写真が好きな人には、たまらない被写体だと思います。
Re: AzTakさん 
> こんばんは

のんびり熊さん、こんばんは。

> 鐘楼門、棟門とも初めて見ました。この様な形式も有るんですね。

鐘楼門は私が実際に見たのは、此処と川越の喜多院のそれですかね。ブログをいっぱい見させてもらっているので、『おおっ、此処の鐘楼門はきれいなだ』と思うものも、いくつか見させてもらいました。悲しいかな、どこのものだったか、忘れてしまうのが、…。

> それにしても徳川家と禅宗は関係が有ったんでしょうか?
> 双方ともに全方位外交だったんですかね。

家康は、関東に国替えさせられた折に、近くを色々見て回ったようです。鎌倉はとくに、武家政権のあったところですから、親近感を覚えたようです。他よりも多く、石高を与え、保護して回ったようです。敵対勢力に転じ無いようにという意味合いもあったのでしょうね。
禅宗(鎌倉幕府側)と日蓮宗(鎌倉幕府に楯突いた日蓮側)とはそのまま維持させ、それほどかたくない宗派は宗派替えまで強いた様です。どこのお寺とはいいませんが。

Body

« »

04 2017
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
メッセージボードα
Information from AzTak

4月15日(土)は、所属団体の年度総会開催で、私からのアクセスはかなり遅れると思います。大変申し訳ありません。m(_ _)m

-- E N D --
.
.
プロフィール

AzTak

Author:AzTak
FC2ブログへようこそ!

定年後の時間たっぷりの輩です。写真撮影やプログラミングが趣味です。

当ブログは、リンクフリーです。

最新コメント
カテゴリ
フリーエリア
検索フォーム
QRコード
QR