散歩三昧

散歩や旅行の合間に撮った写真に簡単な説明を加えました

 

北鎌倉の寺院を見て歩く(1)

久しぶりに鎌倉を歩いてみようと思い立った。一日あたり無理のない範囲で見て回り、合計で何日かかけて、主だったところを見て回ろうと思う。まさか、たった1日でその後の企画が続かなくなることはないと思うがどうだろうか。
北鎌倉を歩くだけで、鎌倉五山の内の第一位の建長寺、第二位の円覚寺、第四位の浄智寺の三寺を見たことになるんだなあ。鎌倉五山の寺院を見て回るのは、そんなに大変なことではない。


円覚寺(1)
結婚するまでは、定期券で途中下車できたので、かなりの回数円覚寺に行った。が、結婚転居後は、行く頻度が激減してしまっている。敷居がかなり高くなってしまったが、気を取り直して訪ねてみた。
ずーっと、考えもなしに、国宝、重要文化財だらけの寺院だと思っていた。が、よくよく調べてみると、建造物は舎利殿が国宝に指定されているだけで、重要文化財指定の建造物は皆無なのか。いわゆる動産に当たる重要文化財は数え切れないほどあるのだが。

そう言われてみれば、円覚寺は、円覚寺は弘安10(1287)年以降、度々火災に見舞われているんだった。中でも応安7(1374)年の大火、大永6(1526)年の里見義豊の兵火、永禄6(1563)年の大火にあって痛い目にあっていたんだ。里見の焼き討ちは本当に迷惑なことだった。寺や幕府の跡ばかりでその当時の事物が殆ど残っていないというのは、鎌倉が世界遺産に指定されない大きな理由の一つになっているのだろう。
震災も影響を及ぼしている。元禄16(1703)年の被害が大きく、大正12(1923)年の関東大震災でも仏殿などが倒壊する被害を受けているんだ。創建当時は総門・三門(山門)・仏殿・法堂・方丈が一直線に並ぶ典型的な禅宗様伽藍配置であったが、現在、法堂は失われているままなんだ。

明治時代以降、廃仏毀釈の大きな動きの中、寺院の比重が大きく下がったが、円覚寺に限っては、今北洪川(いまきたこうせん)老師・釈宗演(しゃくそうえん)老師の師弟のもとに雲水や居士が参集し、多くの人材を輩出したそうだ。その意味で生きた寺院なのだろう。今も土日坐禅会が実施されている。かつて夏目漱石や島崎藤村、三木清も参禅したそうだ。
総門
寺号標と総門
総門_1
山号の「瑞鹿山(ずいろくさん)」は、円覚寺開堂の儀式の際、白鹿の群れが現われ、説法を聴聞したという故事によるものだが、総門に山号を記した掲額がある
総門_2
総門からは山門が見える
総門_3

三門(山門)
再建後、231年経過開花している。それでもまだ、神奈川県指定重要文化財止まりか。『円覚興聖禅寺』の扁額は、北条貞時の時代に伏見上皇から賜ったもの。この扁額だけは、鎌倉時代から、生命に代えてもということで大事に扱われたのだろう。
三門(山門)_1
『円覚興聖禅寺』の扁額が誇らしげに掲げられている
三門(山門)_2
三門(山門)_3
背面から見るとこんなふう
三門(山門)_4
天明5(1785)年、大用国師誠拙周樗が再建したものと言われる。「円覚興聖禅寺」の額字は伏見上皇の勅筆とされる。楼上には十一面観音、十六羅漢像などを安置する。

仏殿
仏殿は、元亀4年(1573年)の仏殿指図に基いて、昭和39(1964)年再建されたものだ。コンクリート造りなのはやむを得ないところだろう。もちろん、文化財の指定はない。ご本尊も撮影禁止扱いにはなっていない。が、薄暗くて、うまく撮ることができなかった。
仏殿_1
仏殿_2
仏殿_3
仏殿は、円覚寺のご本尊が祀られている建物です。大正12年(1923)の関東大震災で倒壊しましたが、昭和39年(1964)に再建されました。禅宗様式の七堂伽藍の中心に位置する建物です。開山毎歳忌、達磨忌、臨済忌、祝聖などの行事や毎朝の暁天坐禅が、ここで行われています。

選仏場
この小さな建物が、仏殿を兼ねていたのか。かなり無理があったものだ。
選仏場_1
選仏場_2
薬師如来立像(南北朝時代)
選仏場_3
選仏場_4
元禄12(1699)年建立の茅葺き屋根の建物。坐禅道場である。内部には薬師如来立像(南北朝時代)を安置する。仏殿が再建されるまでは、この堂が仏殿を兼ねていた。

大方丈(1)
この唐門がどういう意味合いを持つのか私には不明だが、実に立派な門だ。要するに、斯く斯く然々の人物が事前に通知してあると、開けてお待ち申し上げるという感じだろうか。
円覚寺唐門は方丈の前にあります。天保十年(1839)の建立とのことです。彫り物がすばらしく、鎌倉の江戸末期の代表的なものとのことです。正面の柱の間は3.3メートルで、前の丸い柱は36センチ、後ろの角柱は28センチですから、建長寺の唐門よりやや小ぶりです。妻部分は、大瓶束の左右に笈形(おいがた)がつきます。松と鳥、獅子や象(または獏)、扉には龍・雲・波濤など、見事な彫り物が見られます。
大方丈(1)_1
大方丈(1)_2
大方丈(1)_3
大方丈(1)_4
大方丈(1)_5
大方丈(1)_6
ビャクシン(柏槇、和名イブキ)の古木は無学祖元手植えと伝えられる。鎌倉時代から残っているものがあった。
大方丈(1)_7
大方丈(1)_8
大方丈は内部を公開していた。ありがたく見せてもらった。
大方丈(1)_9
大方丈(1)_10
大方丈(1)_11
大方丈(1)_12
大方丈(1)_13
大方丈(1)_14
大方丈(1)_15
大方丈(1)_16
大方丈(1)_17
本来は住職が居住する建物を方丈とよびますが、現在は各種法要の他、坐禅会や説教会、夏期講座等の講演会や秋の宝物風入など、多目的に使われています。

鎌倉幕府8代執権・北条時宗は、弘安元(1278)年から文永の役の戦没者の菩提を弔うためと、己の精神的支柱となった禅道を広めたいと願い円覚寺創建を始めた。弘安5(1282)年に落慶したが、その間、文永の役に続いて弘安の役も起き、弘安の役での戦没者の慰霊も円覚寺の役目となった。当時鎌倉にいた中国出身の高僧蘭渓道隆(建長寺初代住職)は弘安元年7月に没してしまったため、時宗は代わりとなる高僧を捜していた。そして弘安2(1279)年に来日した中国僧・無学祖元(仏光国師)を開山に招いた。鎌倉にはすでに時宗の父・北条時頼が創建した建長寺が存在していたが、官寺的性格の強い同寺に対し、円覚寺は北条氏の私寺という性格がより強かったといわれる。

Comments

 
おぉー円覚寺懐かしいです~。
三年前に行ったっきりですね~。
鎌倉も本気で見て回ろうとすると、相当時間がかかりますよね。
世界遺産になれないのが、実に残念です。
まあ、なったらなったで混雑で大変でしょうが。
通勤 
私も、北鎌倉の駅前を20年間車通勤しておりました。勿論八幡様前もです。
 
こんにちは。
鎌倉は在京の頃何度か足を運びましたが歳を重ねた今こそ再訪してみたい場所の一つです。
いかにも武家好みの禅宗の寺院の良さはある程度歳を重ねないと
しみじみ味わえないかもしれませんね。
若い時分は紫陽花やら梅やらと見た目の美しさだけに惹き付けられていたような気がします。

ryu
 
鎌倉もいいわね
元気な頃は行ったわ
今じゃ気合不足でなかなか行かれません

前回行ったのは何年前になるかしら?
遠くて。。。。

気合入れよう~~と1

AzTakさん 
こんばんは
ガキの頃から禅寺を見慣れたせいか、何かしらん落ち着きますね。
普段いかにふわふわと落ち着きが無いか良く分かります。
かといって今さらどうにかなるモノでもないし・・・
達磨大師像について一言
衣着て澄まして居れど俺だとて 美人の肌は知っているのだ
これは誰だったかな・・・・思い出せん
Re: タイトルなし 
八咫烏さん、こんばんは。
今日は太極拳の資格審査を受けていて、返事が遅くなりました。

> おぉー円覚寺懐かしいです~。
> 三年前に行ったっきりですね~。

だいぶご無沙汰ですねえ。

> 鎌倉も本気で見て回ろうとすると、相当時間がかかりますよね。

一日では相当の健脚でも見て回ることは不可能でしょう。ゆっくり時間を掛けて、禅寺を中心とした様子を味わっても良いのではないかと思います。

> 世界遺産になれないのが、実に残念です。
> まあ、なったらなったで混雑で大変でしょうが。

鎌倉の場合は、幕府があった頃に散々痛めつけられた意趣返しに、房総の里見勢が焼き討ちを掛けたりしたのが、意外にきいているようです。残っているものが少ないですから。
まあ、それでも見どころはかなり残っていると思います。
Re: 通勤 
senri32さん、こんばんは。

> 私も、北鎌倉の駅前を20年間車通勤しておりました。勿論八幡様前もです。

あれまあ、そうでしたか。相当に詳しいことでしょうね。
私は中学卒業までは福島に住んでいたので、今ひとつ詳しくないんです。
Re: タイトルなし 
> こんにちは。

tgryuさん、こんばんは。

> 鎌倉は在京の頃何度か足を運びましたが歳を重ねた今こそ再訪してみたい場所の一つです。
> いかにも武家好みの禅宗の寺院の良さはある程度歳を重ねないと
> しみじみ味わえないかもしれませんね。
> 若い時分は紫陽花やら梅やらと見た目の美しさだけに惹き付けられていたような気がします。
>
> ryu

そうですね。若いときは見た目の美しさ、表面的なことに心を奪われる傾向は誰しもあることでしょう。
段々人生の経験を重ねてくると、また違った見る目が出来てくるのかもしれませんね。

夏目漱石や島崎藤村なども参禅したといいますから、単なる観光寺院ではないんだと思います。
Re: タイトルなし 
ぴあのさん、こんばんは。

> 鎌倉もいいわね
> 元気な頃は行ったわ
> 今じゃ気合不足でなかなか行かれません
>
> 前回行ったのは何年前になるかしら?
> 遠くて。。。。
>
> 気合入れよう~~と1

鎌倉の谷戸を上ったり下りたりですから、真面目に回ろうとすると大変かもしれませんね。
私も昔はアチコチ疲れも知らずに回ることが出来たのですが、今は、予め気合を込めないと、一歩が踏み出せません。(^_^;)

それでも、毎日なんか記事を続けようと思うと、鎌倉でもどこでも行ってしまいます。
Re: AzTakさん 
> こんばんは

のんびり熊さん、こんばんは。

> ガキの頃から禅寺を見慣れたせいか、何かしらん落ち着きますね。
> 普段いかにふわふわと落ち着きが無いか良く分かります。
> かといって今さらどうにかなるモノでもないし・・・

禅寺と馴染みがありましたか。良いですねえ。
私の田舎にはそれこそ何もなかったなあ。

> 達磨大師像について一言
> 衣着て澄まして居れど俺だとて 美人の肌は知っているのだ
> これは誰だったかな・・・・思い出せん

菩提達磨は中国禅宗の開祖なんですね。雲上人も良いところです。
どんな人物だったのでしょうね。

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