散歩三昧

散歩や旅行の合間に撮った写真に簡単な説明を加えました

 

またもや日本民家園に行ってきた(2)

(1)鈴木家住宅(県重文)
福島県福島市松川町本町に所在していた。馬さんも人間をも泊める宿だった。スペインの巡礼路には、馬で巡礼する人のための宿があるが、似ているといえば似ていなくもない。

間取り
間口に比して奥が深い間取りだった。宿でも風呂がない環境だったのかなあ。だとすると勝手の上框に腰を掛けて足を洗い、部屋で身体を拭う程度だったのかな?
間取り
全景
こんな感じ。屋根は茅葺屋根で、ひさし部分は板葺きで重しの石を載せていたようだ。その下には板暖簾を下げて日差しを遮ったり、雪や雨の振り込みを遮ったりしていたようだ。
全景_1
全景_2
出入り口付近の様子
馬を出入りさせるため、戸口を広く確保すべく、戸は開き戸になっている。土間の奥のマヤには14頭の馬をつなぐことができたそうだ。
出入り口の様子
『みせ』
今のホテルで言えば、フロントに相当する部分になろう。なかなか風情がありそうに思うかもしれないが、通りに面したところは、夜間は揚げ戸を下げるのだろうが、日中は吹きさらしではなかったのではなかろうか。火鉢くらいではガタガタ震えていたように思ったのだが。もしかしたら、日中は障子戸を嵌めこんでいたのかもしれないが。
みせ_1
みせ_2
揚げ戸
その仕組みがわかるだろうか?柱の窪みに沿って戸を上方に押し上げ、戸の下端が上に着いたら、ちょっと手前側にずらす。戸が3枚分確保されている。
揚げ戸
『まや』と『にわ』
柱が立っている箇所が馬を繋ぐ『まや』。石を刳り抜いた容れ物は、馬の水飲み用の入れ物だろう。手前側が炊事を行う『にわ』。どんな食事が供されたのだろうか?
『まや』と『にわ』_1
『まや』と『にわ』_2
『かって』
調理場兼食事場
かって
『かって』側から見た『まや』と『にわ』
囲炉裏と竈の火があるから、大切な馬さんが凍えるようなことはなかったと思われる。
『かって』側から見た『まや』と『にわ』
次の間と上段
武士や馬喰が泊まった部屋のようだ。綺麗な部屋だったので、中二階よりは宿泊料が高かったと思う。
次の間と上段
次の間と上段_2
『茶の間』
家人が使用するスペースは『勝手』と『茶の間』のみだった。
茶の間
中二階
馬方が泊まったようだ。随分頼りない階段だなあ。宿泊代は格安だったと思われる。
中二階

この建物は、奥州街道の宿駅、八丁目宿の旅籠でした。南部駒を白河(福島県)方面の競り市に出す馬喰や、馬を世話する馬方を泊めた馬宿で、馬は土間に、馬方は中二階に、馬喰や武士は一階の座敷に宿泊しました。
街道に面した前部は、中二階造として旅籠の営業に当てています。 揚戸(あげど)、格子窓、日除けの板暖簾、 深い軒の出など、宿場の民家の特徴が良く現れています。 後部は通り土間に沿って奥に長くのび、左手に家族の生活の場であるチャノマ、カッテ、ニワ、右手に馬をつなぎとめておくマヤが並んでいます。


Comments

 
おはようございます。
福島市にも福島市民家園というのあり福島近郊の民家を中心に十数軒の茅葺家屋が保存展示されています。
その中では旧筧家宿店が鈴木家住宅に近い様式ですが
もっと素朴で質素です(^_^;)。

ryu
 
民家シリーズ興味深く読ませていただいてます。
私って古民家好きなんだって
AzTakさんのブログを読みながら初めて気づいたのですよ(笑
なんとなく 
福島県ですよね。第一印象。冬はとても寒そうな家だと感じた。私だったら、ジャンバー3枚重ね着となるでしょう。揚げ戸の仕組みを考えてみた。下の手すりのようなものを戸として引き上げる。そして、床下が戸の収納ができるようになっていて、順番に引き上げていく。という解釈で良いのでしょうか。
 
AzTakさん、こんばんはー
外観を見ると広い家に見えますが、馬屋と庭の面積のせいでしょうか。
家人が使えるのはお茶の間とお勝手なので決して広くはないのですね。

でも当時の時代を思い巡らすと馬と一緒の宿は不可欠ですね。
日本家屋は天井が高くて、現代のように団地のサイズなどないので、
ゆったりとしていい造りです。
梁や天井や障子の窓の桟がいいデザインです(^^)v

方々にお出かけになられると、幅広くいろいろな建造物を楽しめますね・・・・
AzTakさん 
こんばんは
馬を14頭も屋内に繋げるなんて相当広いんですね!
当方の木曽馬と違って東北の馬はサラブレッドみたいに大きかったようですから、需要も多かったんでしょうね。
それにしても立派な家だ!!
Re: タイトルなし 
> おはようございます。

tgryuさん、こんばんは。

> 福島市にも福島市民家園というのあり福島近郊の民家を中心に十数軒の茅葺家屋が保存展示されています。
> その中では旧筧家宿店が鈴木家住宅に近い様式ですが
> もっと素朴で質素です(^_^;)。
>
> ryu

福島市民家園の沿革にも明確に記載されていますが、福島市民家園を設立するきっかけになったのは、この鈴木家住宅を日本民家園に掻っ攫われてしまったことにあったようです。地元の文化財が流出するのは由々しき事態だと遅まきながら気づいたのでしょう。
地方に存在する民家園の難しいところは、『そんなのより由緒あるものが、近くにまだある』という反応が少なからずあることでしょうか。難しいものですね。
Re: タイトルなし 
きらりさん、こんばんは。

> 民家シリーズ興味深く読ませていただいてます。
> 私って古民家好きなんだって
> AzTakさんのブログを読みながら初めて気づいたのですよ(笑

私が生まれ育ったところは十分に田舎でしたが、相馬の父の実家は茅葺屋根があり、囲炉裏があり、五右衛門風呂、釣瓶のついた井戸がありましたがありました。そこに行くのが、子供心にとても楽しみで、囲炉裏で焼いた豆餅が大好物でした。
そんなことを思い出しながら、見て回っています。
Re: なんとなく 
senri32さん、こんばんは。

> 福島県ですよね。第一印象。冬はとても寒そうな家だと感じた。私だったら、ジャンバー3枚重ね着となるでしょう。揚げ戸の仕組みを考えてみた。下の手すりのようなものを戸として引き上げる。そして、床下が戸の収納ができるようになっていて、順番に引き上げていく。という解釈で良いのでしょうか。

いわき市でも冬は相当に寒かったです。まして、福島市の郊外、松川事件という戦後まもなくの事件が起きたところですが、相当に寒い土地だと思っています。どうしたのか気になるところです。

揚げ戸ですが、『ぶぶーっ』です。字面通りに上に押し上げるのです。そうして、手前に少し引けるようになっています。写真の上の箇所を見てください。若干色合いの違う3つの板が見えると思います。あそこに3枚分を格納するんです。
私が心配しているのは、夏はまだしも冬などは、揚げ戸を上げた後、そこが開放空間になるのかどうかなんです。

Re: タイトルなし 
> AzTakさん、こんばんはー

みすてぃむーんさん、こんばんは。

> 外観を見ると広い家に見えますが、馬屋と庭の面積のせいでしょうか。
> 家人が使えるのはお茶の間とお勝手なので決して広くはないのですね。

宿や家業だと、少しでもスペースが有れば客を泊めようとしたことでしょう。勢い、家族は肩寄せあっって、狭い空間ですごさなければいけなかったと思います。

> でも当時の時代を思い巡らすと馬と一緒の宿は不可欠ですね。
> 日本家屋は天井が高くて、現代のように団地のサイズなどないので、
> ゆったりとしていい造りです。
> 梁や天井や障子の窓の桟がいいデザインです(^^)v

少しは良い所もないと、昔の人の立つ瀬は無いのかもしれませんね。

> 方々にお出かけになられると、幅広くいろいろな建造物を楽しめますね・・・・

見て歩くのは好きです。いろいろ工夫して住んでいた様を見て、往時を想像するのは楽しいことですね。
Re: AzTakさん 
> こんばんは

のんびり熊さん、こんばんは。

> 馬を14頭も屋内に繋げるなんて相当広いんですね!

相当広いというか、相当に押しこむというか、微妙なところでしょう。

> 当方の木曽馬と違って東北の馬はサラブレッドみたいに大きかったようですから、需要も多かったんでしょうね。
> それにしても立派な家だ!!

吉宗の時にアラブ馬などを輸入した記録があるようですが、東北のお百姓さんのところにはそんな高級馬は回ってこなかったと思います。あくまでも農耕馬が中心だったと思います。県内で競り市が立つなどの事情があって、馬での往来があり、こうした宿も成り立ったようです。
こんばんは 
僕達も古民家の撮影にはよく行きます^^
囲炉裏やかまど、画になりますよね~~
こう言う雰囲気、大好きです^^
Re: こんばんは 
土佐けんさん、こんばんは。

> 僕達も古民家の撮影にはよく行きます^^
> 囲炉裏やかまど、画になりますよね~~
> こう言う雰囲気、大好きです^^

そうですねえ。木造家屋ですから、黙っておいておけば、どんなに長持ちしても朽ち果てる頃にはなっているのでしょうね。
何とか暫く今の姿をとどめておけないものかと何時も思います。石造で地震被害が殆ど発生しない土地の建築物のようにはいかないものですね。

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