散歩三昧

散歩や旅行の合間に撮った写真に簡単な説明を加えました

 

帝釈天~山本亭~矢切の渡し~スカイツリー(8)

柴又帝釈天(7)

彫刻ギャラリーを後にして、渡り廊下を渡り大客殿に向かう。この渡り廊下もまた、すごいのだ。

渡り廊下
左右の欄間にも彫刻がなされている。細かいところを見落としてしまったが、左右の内と外とにあるようだ。m(_ _)m
渡り廊下
本堂に行かずに左折して大客殿を目指す
『これより先は禁煙』の表示あり。ということは、ここまでは喫煙可なのだろうか?そうではなくて、一層の注意を促したのだろう。若干舌足らずの点は否めない。
左折して大客殿を目指す
庭園の回廊の終着点
庭園の回廊の終着点
振り返ると本堂の奥殿が見える
振り返ると本堂の奥殿が見える

いよいよ大客殿に入る

大客殿
信徒の接待所として、昭和4年(1929年)に大工棟梁鈴木源治朗設計で建てられたのが『大客殿』。なんと総檜造りの超豪華和風建築だ。一方、昭和40年(1965年)に大客殿の前庭を改修して造られた池泉式庭園が『邃渓園(すいけいえん)』。邃渓園は向島の名庭師・永井楽山翁が最後に手がけた庭園で、邃渓園の名は滝の風情が幽邃(ゆうすい)であることから命名されたそうだ。楽山翁は戦前からこの庭園を手掛け、92歳で没するまで心血をそそいだといわれているとのこと。東京には、これ以上の庭園はできないのかもしれない。
当初は、大客殿から見るために造られたが、昭和59年(1984年)に庭の外周に回廊が設けられ、回廊に沿って視点を変えて庭を楽しめるようになったそうだ。

大客殿入り口
大客殿には早くも『邃渓園』の扁額が掲げられているが、ややフライング気味ではないかと思う。そそっかしい人は、この建物が『邃渓園』だと誤解する人が出てくるかもしれない。
大客殿入り口
大客殿に入ったすぐのところ
屏風に描かれた文字はもちろんちんぷんかんぷん。漢詩のようだが、わからないものはわからない。完全にスルーしようとしたが、よく見ると『妙法連蓮華経観世音菩薩普門品 第二十五』と書いてある。
大客殿に入ったすぐのところ_1
大客殿に入ったすぐのところ_2
http://www1.parkcity.ne.jp/chaichan/chai/hokke_note.htm#hon25の説明
観世音菩薩を念じれば、なんでも叶う・・・、実は、観世音菩薩みたいになりましょうということらしい・・・。
・・・南無観世音菩薩を唱えれば、三毒(貪(欲張り)・瞋(我による怒り)・痴(目先の愚かさ))、四苦(生・老・病・死)、 七難(火難・水難・風難・剣難・鬼難・獄難・盗難)を滅し、さらに願う通りの子を得ることができるという・・・。
しかし、こんな拝み信仰じゃ、いままで序品から説かれていた法華経は、なんだったのかということになりますね。 これらの観音力は、確かにこの品に書かれています。でも、浅い理解なのです。
本当は、無尽意菩薩が偉大な救済力(観音力)をもつ観世音菩薩を供養しようとして、 瓔珞(首飾り)をさしあげましたが、しかし、受けとっても、首にかけず、それを2つにして、釈尊と多宝如来に捧げました。 これは、偉大な救済力である観音力の元は、真理を教えられた釈尊と、 その真理を証明された多宝如来のおかげであるということの表明なのです。
つまり、救いの本質は、ある外側の力によって目の前の苦難から逃れることではなく、久遠実成の本仏のみ心に沿い、 そこに周囲との調和がうまれ、みんなが救われることにあるのです。
また、観世音菩薩普門品の観世音とは、世の人々の声(音)を見(観)分けることで、菩薩とは、手本として仰ぐべき方で、 普門とは、相手に応じていろいろ姿(三十六身)をかえて、平等に真理の門に引き入れることです。
とにかく、観世音菩薩を念じれば、なんでも叶う・・・ではなく、真に観世音菩薩を念じるとは、慈悲をもって苦しみあえぐ人の声(世音)を感知し聞き入れ(観)、 観世音菩薩のようになりましょうということです。

大客殿の廊下
カーペットが敷いてあるので気づかなかったが、畳敷きの廊下のようだ。ここからでもガラス戸越しに邃渓園が眺められるが、一番よい場所が少し張り出していて、そこからゆっくり眺められるようになっている。無料の給茶設備もあるのだ。もちろんガラス戸を開けて、縁側にまで出ることができる。通路の反対側には、『帝釈堂法華経絵巻原型彫刻』と書かれた板と『帝釈堂法華経絵巻原型彫刻』そのものが掲げてあるが、お分かりいただけるだろうか。
通路の反対側に
大客殿を回廊から見た様子
大客殿を回廊から見た様子
横山大観筆『群猿遊戯図』(彫刻下絵)と書かれた説明書きの屏風絵があった
どうも横山大観の絵であるはずがないというのが定評のようだ。四代伊八・信明が描いた下絵のようだ。これで胴羽目を彫るつもりだったのに、病死してしまったようである。ということで、胴羽目にはどこを探しても『群猿遊戯図』はない。
横山大観筆『群猿遊戯図』(彫刻下絵)と書かれた説明書きの屏風絵_1
横山大観筆『群猿遊戯図』(彫刻下絵)と書かれた説明書きの屏風絵_2
こちらの屏風絵は私には作者が誰かわからなかった。他の方の説明によれば、複数の作家の名前が書かれてあるという。室内立入禁止の状況なのに、望遠レンズででも見たのだろうか。
こちらの屏風絵は私には作者が誰かわからなかった
『帝釈堂法華経絵巻原型彫刻』
胴羽目の10枚の彫刻の下絵のように読むのが順当な解釈か。疑うわけではないが、いろいろな情報を総合すると、後日作られたミニチュア版のようだ。表示が正しくないような気がしてならない。
『帝釈堂法華経絵巻原型彫刻』_1
『帝釈堂法華経絵巻原型彫刻』_2
『帝釈堂法華経絵巻原型彫刻』_3
頂経の間
『日本一大南天の床柱』と書かれている立て札があった。 滋賀県の伊吹山にあった樹齢約1500年の南天の自然木を使用しているようだ。そのことを疑う気持ちはみじんもないが、『床柱』って、一体どういうものを指すものか、こんがらがってきた。上の構造物を支えなくても床柱なのだろうか。
頂経の間_1
頂経の間_2

柴又帝釈天題経寺大客殿
帝釈天大経寺は寛永年間に創建された日蓮宗の寺院で境内には、文花・文政の頃の帝釈堂をはじめ、明治以降に建てられた諸堂が多く現存する。北側の和風庭園に面した大客殿は、信徒の接待所として設計された建物で昭和4年(1929)に完成した。この年には釈迦堂拝殿の造営も行われている。
建物は木造、平屋建、総檜造りで、屋根は入母屋、桟瓦葦き。ガラス障子の広縁を巡らし、縁の正面中央に張り出した部分を設けているところが外観上の特徴である。建物内部は四部屋からなる書院造りで、一番奥の頂経の間が上段の間である。天井には杉の一枚板を鏡板に用い、折上げ部分に漆を塗っている。また、床の間には、近江の伊吹山山麓にあった「日本一」と言われる大南天の床柱がある。
東京都選定歴史的建造物
所在地:葛飾区柴又7-10-3
設計者:大工棟梁 鈴木源治郎
建築年:昭和四年(1929)
東京都生活文化局

Comments

こんばんは! 
AzTakさん、こんばんは!
原型彫刻は後日作られたミニチュア版ですか!
『日本一大南天の床柱』は床の間の脇に見える自然木のこと?
南天は「難を転ずる」「魔除け」等の意味を持つ木ですが
樹齢1500年であれくらいしか大きくならない木なんでしょうかね~。
屏風は素晴らしい!
 
帝釈天の持つ威光は半端でないですね。
供養のためとは言いながら人々の心をしっかり掴んでいますね。
的外れかもしれませんが、京都の人が西本願寺や、東本願寺にお参りする信頼感に似ているような気がします。それにしても彫刻には脱帽です。
AzTakさん 
こんにちは
絵を描く人は、下絵を何枚も描き、構図が気に入るまで書き直すそうですが、彫刻も下彫り?をするんでしょうか。
それにしても大観が出て来る辺りは、愛嬌?かな。
渡り廊下の随所に彫刻があり、その先から見る庭園はまた素晴らしいでしょうね。
 
門前町のイメージが強いので、こうして堂のなかを拝見して、おお、さすがのビッグネームだと感心しました。信者さんのおもてなしに必要な空気感がたっぷりありますね。いいものを見せていただきました。
Re: こんばんは! 
> AzTakさん、こんばんは!

makiraさん、こんばんは。

> 原型彫刻は後日作られたミニチュア版ですか!

そうだと主張する方の意見のほうが正しいように思います。

> 『日本一大南天の床柱』は床の間の脇に見える自然木のこと?
> 南天は「難を転ずる」「魔除け」等の意味を持つ木ですが
> 樹齢1500年であれくらいしか大きくならない木なんでしょうかね~。

どうもあれを指しているようにしか思えません。あれでは天井の重みを支える働きはしないことでしょうね。
床柱って、支える働きをしていなくてもOKなんでしょうかね。

> 屏風は素晴らしい!

例え大観作でなくてもですね。あの4代目の溢れる才能は長生きして、後世にもっともっと伝えて欲しかったですね。
Re: タイトルなし 
cobo-feさん、こんばんは。

> 帝釈天の持つ威光は半端でないですね。
> 供養のためとは言いながら人々の心をしっかり掴んでいますね。

そういう感じはありますね。もう少し年数を経れば文化財指定の道が用意されているように思います。

> 的外れかもしれませんが、京都の人が西本願寺や、東本願寺にお参りする信頼感に似ているような気がします。それにしても彫刻には脱帽です。

西本願寺や東本願寺に比較されては、どうにも勝負になりませんが、…。それなりに素晴らしさを持っているお寺さんだとは思います。
Re: AzTakさん 
> こんにちは

のんびり熊さん、こんばんは。

> 絵を描く人は、下絵を何枚も描き、構図が気に入るまで書き直すそうですが、彫刻も下彫り?をするんでしょうか。

そんな難しい話、私に聞かないでくださいね。およそ、そちらの才能がない私めが答える話しじゃありません。
でも、欅の一枚板は漸く探しだした貴重な材料です。下絵を頼りにチャンスは一度の思いを込めて彫るのじゃないでしょうか?

> それにしても大観が出て来る辺りは、愛嬌?かな。

生臭坊主がろくなことをしない、と毒づいている人がいました。

> 渡り廊下の随所に彫刻があり、その先から見る庭園はまた素晴らしいでしょうね。

大客殿の廊下からの眺めは気分よいですよ。でも、それ以上に回廊から見る景色が良いと思いました。
多分、都内ではあれ以上の庭園はできないのでしょうね。
でも、外国人の日本庭園評価では、次に行く山本亭の主庭のほうが評価が高いようです。あくまでも外国人の評価ですから。
Re: タイトルなし 
HARUさん、こんばんは。

> 門前町のイメージが強いので、こうして堂のなかを拝見して、おお、さすがのビッグネームだと感心しました。信者さんのおもてなしに必要な空気感がたっぷりありますね。いいものを見せていただきました。

正直に言えば、もう少しチャラいところだと思っていました。いい意味で予想が裏切られました。
都内の寺院では敷地面積は広い方でしょうが、それでも近畿のそれに比べれば、悲しくなるほどセセコマシイ感じです。しかたがないんでしょうかねえ。
 
こんばんは<(_ _)>

松や岩山の表現が、素晴らしいですね。

最後のお写真は、床の間に生えているように木があっておしゃれですね。。
こんばんは 
観世音菩薩の件 良い解釈だなと思いじっくり拝見してしまいました。
私はこういう世界は疎く全く分かりませんが、漢字ばかりの並びをこうして解説していただけると理解できます^^
↓彫刻 拝見致しました。
立派で美しいモノ揃いですね。
意味は分かりませんがこういう作品を見るのは好きです^^
Re: タイトルなし 
> こんばんは<(_ _)>

keikoさん、こんばんは。

> 松や岩山の表現が、素晴らしいですね。

角度の関係ではっきり撮ることができませんでした。フルサイズのカメラとそれに見合うレンズとが装着されていれば、もう少しはっきり見えたかもしれません。

> 最後のお写真は、床の間に生えているように木があっておしゃれですね。

1500年生きてきた貴重な樹木を切ってしまってよかったのか疑問に思う点がないわけではありませんが、それは別として見事なものですねえ。
こんばんは 
AzTakさんも回廊がお好きですね^^
僕も大好きなんですよ~~
歩いてみたいな^^
Re: こんばんは 
モカさん、こんばんは。

> 観世音菩薩の件 良い解釈だなと思いじっくり拝見してしまいました。
> 私はこういう世界は疎く全く分かりませんが、漢字ばかりの並びをこうして解説していただけると理解できます^^

世の中にはすごい人たちがいらっしゃるものですねえ。
私はタイトルがかろうじて読めただけで、本文は全くちんぷんかんぷん。もっと勉強すればよかったと思いますが、今さらそんな反省をしても、時すでに遅しです。

> ↓彫刻 拝見致しました。
> 立派で美しいモノ揃いですね。
> 意味は分かりませんがこういう作品を見るのは好きです^^

本当にすごいモノ揃いですね。ごく軽い気持ちで行ってみたのですが、最初から圧倒され、最後まで、これでもかこれでもかと圧倒されっぱなしで、放心状態で寺を後にしました。
いずれ、私の死後でしょうか、文化財指定の栄誉に輝くのかなと思いつつ、先取りしたような気で見ていました。
Re: こんばんは 
土佐けんさん、こんばんは。

> AzTakさんも回廊がお好きですね^^
> 僕も大好きなんですよ~~
> 歩いてみたいな^^

ははは、私は回廊大好き人間です。ここのはかなりの延長がありました。途中、大客殿を出たところから、カーペット敷きではなくなりました。足が冷たくて往生しました。庭が素敵だったので、いつまでも粘っていたかったのですが、冷えには勝てませんでした。夏だと気持ちが良いのでしょうが。

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