散歩三昧

散歩や旅行の合間に撮った写真に簡単な説明を加えました

 

北鎌倉で花を愛でた(7)

東慶寺(2)
廃仏毀釈の嵐の中で、東慶寺も厳しい道を歩まざるを得なかった。その当時の千姫が寄進した仏殿が、三渓園に引き取られていったのも、仕方がないことだったのかもしれない。そうした中で、明治38年(1905)に釈宗演禅師が入寺、中興開山となり、新たに禅寺としての歩みを始めたのだ。師の高徳ゆえ、門下には居士、哲学者、政財界人多くあつまったようだ。鈴木大拙もその一人。のちに裏山に「松ヶ岡文庫」を設立、世界的禅文化の発展の拠点ともなった。あの夏目漱石も参禅しているのだ。
ということで寺勢を盛り返していった。

本堂
私が見に行ったときは、本堂裏のイワガラミの特別公開中だった。特に余分なお金をとられるわけではなく、有難く見せていただいた。前述したように、いろいろ苦難の歴史があり、今日、我々が目にする本堂はごく新しいものになっている。
本堂_1
本堂_2
本堂_3
手前の石塔
こちらは何の石塔なのか私にはわからない。
手前の石塔_1
手前の石塔_2
植村宗光和尚の宗光塔
釈宗演老師に見いだされ、厳しい修行を積み、奥義を究めようとした植村宗光だったが、日露戦争に応召従軍し、戦死した。その死を深く悼んだ老師が、自室の前に宗光の墓塔を建てたのだそうだ。偉大なる師にそこまで期待されていたとは、…。相当な逸材だったのだろう。
植村宗光和尚の宗光塔_1
植村宗光和尚の宗光塔_2
イワガラミ
アジサイ科イワガラミ属の落葉つる性木本。見た目には普通のアジサイのように見えるかもしれない。が、よく見れば、岩肌に絡み付いているのだ。珍しいものを見たものだ。
イワガラミ_1
イワガラミ_2
イワガラミ_3
イワガラミ_4
イワガラミ_5
イワガラミ_6
イワガラミ_7
イワガラミ_8
イワガラミ_9
イワガラミ_10
イワガラミ_11
イワガラミ_12
名前のとおり、幹や枝から気根を出して高木や岩崖に付着し、絡みながら這い登り、高さ10~15mくらいになる。山地の道路法面を上から這い下がる場合もある。葉には葉柄があり、枝に対生し、形は広卵形で10cmほどで、葉の先端は尖り縁の鋸歯はまばらになる。花期は6月~7月で、小さなややクリーム色の両性花が集まる花序のまわりに、白色の装飾花が縁どる。装飾花は花弁状の萼片が1枚しかない。
書院
関東大震災で倒壊したのち、建て替えられたもの。話が横道に逸れるが、以前は1634年(寛永11年)の徳川忠長屋敷から移築された建物であった。この徳川忠長公をご存知だろうか。江戸時代前期の大名。極位極官が従二位大納言で、領地が主に駿河国だったことから、通称は駿河大納言。徳川家康の孫にあたる人物である。文句ない生まれなのに、後世の人は殆ど知らない人物。
神奈川県鎌倉市扇ヶ谷にある薬王寺に徳川忠長公の奥方(織田信長の孫・織田信良の娘)松孝院殿妙行日久が功徳主となって建立した供養塔が残っている。
その薬王寺には、かつて会津藩をおさめていた蒲生家と磐城平藩をおさめていた内藤家とが縁戚を結んだのだが、嗣子を成すことなくお家断絶になってしまった。その残された四国の松山城主蒲生忠知公の奥方と息女のお墓がある。さらに話が逸れるが、磐城平藩をおさめ、のち日向国延岡藩をおさめていた内藤家の墓所は江戸ではなく、鎌倉の光明寺にある。

書院_1
書院_2
大正12(1923)年9月1日の関東大震災で倒壊した書院が、復興したのは大正14年末のこと。工事費は当時の金額で約2万円。格天井には十六菊花紋を描いて、第5世用堂尼以来の御所寺の面影を残している。(非公開)
金仏
それほど大きくはない仏像が鎮座ましましている。時宗の眠る廟の方角(圓覚寺佛日庵)を捉えて瞑想しているそうだ。北条時宗の正室覚山尼が開山と伝えられる寺院だから、当然のことなのだろう。
金仏
松ヶ岡宝蔵
東慶寺伝来の寺宝を展示する宝物館「松ヶ岡宝蔵」。ここだけは別途入館料300円が必要。恥ずかしながら、館内を見たことがない。
建長寺にもあったが、こちらにもさざれ石があった。画面左下にある。
松ヶ岡宝蔵
東慶寺伝来の寺宝を展示する宝物館「松ヶ岡宝蔵」。ここで衆目を集めているのは、縁切寺の歴史を伝える寺法書や呼び出し状、駈け込みの実例を記録した松ヶ岡日記。

 

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